米国10年債利回りの上昇にはいくつかの要因が絡んでいます。以下に主な理由と今後の見通しを示します。
上昇の主な要因
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インフレ圧力:米国のインフレ率はFRBの目標を上回っており、FRBはその抑制を重要視しています。これが長期金利に上昇圧力をかけており、インフレリスクの高止まりが続けば、10年債利回りの上昇も続く可能性があります。
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FRBの金融政策:直近のFOMCでのタカ派的な姿勢や、FRB関係者からのインフレ懸念が市場に影響を与えています。また、FRBが金利を高い水準で長期に維持すると予想されることから、投資家は長期債を売り、利回りが上昇する結果につながっています。
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財政赤字と国債供給量の増加:米国財政赤字が拡大しているため、国債発行量が増加し、利回りに上昇圧力がかかっています。特に10年債は多くの投資家にとってベンチマーク的な存在であり、供給増加が直接的に利回り上昇を引き起こしています。
今後の見通しと予想
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米大統領選挙(2024年11月):選挙に伴う政策の不透明感や経済政策に対する期待が、市場心理に影響する可能性があります。例えば、どの候補が経済政策や財政支出をどのように進めるかによって、長期金利の動向にも影響が出る可能性があります。
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FRBの利下げ予測(2024年以降):市場は2024年以降の利下げを期待していますが、利下げが実際に始まるタイミングとそのペース次第で、10年債利回りも変動します。利下げが進むと利回りが一時的に低下する可能性がありますが、インフレや経済成長の強さに応じて変動が続くでしょう。
投資は、自己判断でお願い致します。