ある利用者がいつも身体を動かす度に痛い痛いと泣く
左腕は動くもののやや変形し関節が痛いようだ
膝もある程度で曲がり大腿部が痛い様子
それでも食事は自力で食べるし、安易に寝たきりにも出来ないから車椅子に移乗する
やっぱり身体が痛い
「痛い 痛い 痛い!」
そう言って泣く
心無くも…ちょっと大げさなんじゃない?なんて思ってしまう
でも実際の痛みなんて他人に分かるわけもない
そしてまたその利用者は言った
「痛い痛い…嗚呼、もう死んだ方がいいんかね?」
悩むところ
普段なら空々しくも「そんな事ないよ」なんて事務的な返答をするけど聞いてみた
『生きたい?生きていいよって言ったら痛くても生きたい?』
利用者は「それでもほんとは生きたい」って言った
みんなお年寄りは下の世話までさせてごめんねとか、殺すなら殺せ!こんなとこ!とか早く死にたいとか言うけど
みんなほんとはまだ生きたいんだって
私は、どうかな?
最後にやっぱり「こんなお世話かけて死んだ方がいいでしょ?」と言われたから
また空々しく私は
「子どもさんがいるでしょ?子どもはね、お母さんにはね生きてて欲しいんよ。どんな姿でも、状態でもお母さんには生きてて欲しいんよ」
なんて言った
心の中で偽善だなと思いながらもちょっと本音も混ざってた
そう言うとその利用者は泣いた
泣いてありがとうって言った
なんか…な…
生きたいのは本能