決して高くはない煙管を
愛用してきてすっかり
ボロボロになった姿に
無性に安堵を覚える。

シャグを詰めたもんなら
一発でアウトなところを
箱莨から一本取り出し
はさみで切って先端に
ちょんっと刺し、
穴をフィルターで塞ぎ
束の間の幸せ。

「なんだ、
まだまだ使えるわこれ。」

すっかりワンショットに
依存していたものの、
実に不愉快な人のフリの
関係性とのご縁が
終わったと同時に久しく
試してみたら新世界が
待っていたという。

おそらくもう、
ワンショットは飾り、
ここ数年間、
お世話になったことだけは
忘れないって感覚で
灰皿に置きっぱなし。

莨も煙管もジッポーも
つねに無口で人間様の
そばにいてくださる。

これほど豊かで
大きなぬくもりはよほど
人間のみに生きている
生命体もしくは
物様からしか知ることは
できないとしみじみ想う。



【至福の愛淫論】 

『理屈バカの主観は至ってなんの役にもたたない。人様を思い通りにできず怒り狂う姿を物様は常に無言で眺め壊れながらも生きている。』

2024/02/08
愛淫家の拠り所
志村    嘉仁



Twitter界のオカンさんとの対談
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今日の「秒速音声」メッセージ
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莨とともに笑顔であれ!