「ある男」を読んで。* | 机の上のちいさな箱

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読書と本たち、珈琲、手帳。
素朴な日々の暮らし。

こんにちは*



今月最後の
水曜日になりました。



日に日に寒さが増しているのは
確実なのですが、
今年の秋冬は気温が上がったり下がったり
少し変かな…と 思います。





残り一ヶ月と三日。
令和一年目が終わろうとしていますね。

しみじみ。



*……*……*……*……*……*……*……*


一年以上順番を待った
平野啓一郎さんの最新刊
「ある男」文藝春秋 を読みました。





愛にとって過去とは何か。

人は人の何を愛するのか。

真実の愛とは。

"わたし" とは何か。



*


気になった箇所をいくつか手帳に記し、
読み終えてから5日、
ずっと この物語について考えていました。



*


*

ミステリーのような雰囲気のする物語ですが

平野啓一郎さんらしい
人の根源に関わる
愛、命、の要素が
たくさん散りばめられていて
読み応え抜群でした。


わたしの身近なところだと、
愛する人は、一応 主人。

ブログにはあまり登場しませんが
もう8年近く 二人暮らしを
ちまちま営んでいます。


「わたしは主人の何を愛しているのだろう?」

「もし、主人が全くの別人だとしたら……?」

「わたしは、
わたしたちは、
人の何に惹かれ 好ましいと感じ 
好きになり、愛するのだろう… 」


改めて 考えてみました。

自分の中で いくつか
答えは わりとすぐに頭に浮かびました。


では、主人はわたしの
何がよくて結婚して
一緒に暮らしているのだろう。

いつか聞いてみよう。


*

この物語について
頭の中、心の中では
さっくりとまとまりがつきましたが、
文章にするには
語彙力、文章力、言葉力が足らず
ブログに書けないと
思いました(自分の今の限界?)




たくさんの人に読んで
その人自身のことや環境や
様々なことと照らし合わせ、
物語を感じてほしいと思いました。

たくさんの人に読んでほしい、
考えてほしい、物語。





そうなると、僕たちは誰かを好きになる時、
その人の何を愛してるんですかね?……
出会ってから、現在の相手に好感を抱いて、
そのあと過去まで含めてその人を
愛するようになる。
で、その過去が赤の他人のものだとわかったとして、二人の愛は? ――(略)――
「わかったってところから、
また愛し直すんじゃないですか?
一回愛したら終わりじゃなくて、
長い時間の間に何度も愛し直すでしょう?
色んなことが起きるから」――(略)――
「そうですね。……愛こそ、変化し続けても
同じ一つの愛なのかもしれません。
変化するからこそ、持続できるのか。……」
P300より





*……*……*……*……*……*……*……*

きょうも 読んでくださり
ありがとうございました*


穏やかな
まるい心の一日になりますように。*


如奈。