「良いものをどんどん安く」
松下電器産業(現パナソニック)創業者の松下幸之助氏が1932年に唱えた「水道哲学」です。


1932年5月5日、松下幸之助は全社員を大阪の中央電気倶楽部に集め、会社の使命を示した。
それが「水道哲学」といわれるものです。


産業人の使命は貧乏の克服である。
そのためには、物資の生産に次ぐ生産をもって、富を増大しなければならない。

水道の水は、通行人がこれを飲んでもとがめられない。

それは量が多く、価格があまりにも安いからである。

産業人の使命も、水道の水のごとく、物資を安価無尽蔵たらしめ、楽土を建設することである。



松下氏が「水道哲学」を説いてから80年近くが過ぎました。

当時の状況を鑑みると「水道水」は「井戸水」と相対的に比較して、
「水質がよく」「安全性が高く」「絶え間なく供給される」水道は当時の生活に劇的な変化をもたらしたのでしょう。


「水道哲学」浸透の恩恵を受けて、現在、私たちの身の回りには便利なもので溢れています。
そして消費者は便利で安全性の高いことは勿論、更なる付加価値のある商品を求める傾向にあります。


「水」を例にとっても、現在では「水道水」をそのまま直接、飲む人は少ないでしょう。
コンビニエンスストアには「エビアン」というフランスのミネラルウォーターが1リッター198円で販売しています。
1リッター198円は「高い!高い!」と騒いでいたガソリンよりも高い価格ですね!
しかし、買う人がいるから売っているというのが現実。


どこに付加価値を見いだし、どのように供給するか?
「水道哲学」の先にある経営戦略を模索する時代になっています。

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