2024年4月14日、認知症で要介護認定で要介護1となった実母がグループホームに入所して199日目、今日は弟の家に実母の半袖の服などを送る段ボールの隙間を埋めるために本屋さんに行ってパズルの本を3冊購入してきた。

 

なるべく実母がグループホームの職員さんに迷惑をかけないで過ごしてもらうには、こういったものを用意するくらいしか私には思いつかないが、今この瞬間も私の時間を実母に使っているとは実母は全く思わないだろう。

 

そして正午前、郵便局から弟のところに荷物を発送した。

 

帰宅して慌てて昼食の用意をしていると私の携帯電話が鳴り、実母の入居しているグループホームさんからの電話だった。

 

電話に出るとケアマネージャーさんから「お母さんがお子さんに『顔そりに連れて行って欲しい』と言ってますが、どうしますか?」と言われて、ため息が出た。

 

【顔そりに行きたい】この言葉を聞いた私は、あ~実母は全く生活を変える気はないんだと悟った。


実母が実家にいる時に行っていた顔そりのお店は、床屋さんの奥さんが顔そりとエステと足つぼを一緒にしてくれるところだったので、結構な金額を払っていた。

 

そこで私は「顔そりですか」と言うと、ケアマネージャーさんから「お母さんが『もう6カ月も顔そりをしていないから顔が男の人みたいになってきた』と言っているんです。2か月に1度来る美容師さんにお母さんは顔そりもお願いをしたようなんですが、出来ませんと断られたらしくて、顔そりに行きたいそうです」と言われた。

 

そこで私は「う~ん」と唸り、「母は今まで顔そり等、いわゆる贅沢な事にお金を使っていたようなんです。今回顔そりに連れて行けば1回では済まなくなり、1ヶ月に1回連れてけ等と言われる可能性が高いです。また、顔そりだけでなく、実家に住んでいた頃は週に1回実費でマッサージ店に行っていたようで、1回4、5000円払っていて、月に2万円くらいマッサージ店に使っていて弟が困っていたので、それをしたいと言われるとまた元の生活に戻っていってしまいそうなので、顔そりには連れて行けません」と答え、一歩も譲らないと決めた。

 

するとケアマネージャーさんも「そうよね。そうなる気が私もします」と言い、続けて「『お子さんも忙しくて連れて行けないみたいだから』と言って毛抜きを貸そうかしら」と言ってくれた。

 

そこで私は「ちょうど今日弟のところに母の夏服を送ったんです。なので近々弟が服を届けてくれると思います。その時に剃刀を持たせるってことは、そちらとしては剃刀は危険物に当たりますか?」と聞くと、ケアマネージャーさんは「剃刀は危険物になります。また職員が剃刀で剃ってあげることもできないんです」と言った。

 

そして、ケアマネージャーさんから「お母さんにはとりあえず私の毛抜きを貸しておきます」と言われ、お願いをして電話を切った。

 

前回ケアマネージャーさんからの電話で実母が反省しているといった話を聞いたが、私にはとても反省しているとは思えなかった。

 

そして昼食作りを途中で交代してくれた主人が電話の内容を聞いてきたので話すと、主人から「お母さん、あそこにいて男の人みたいな顔って、誰かに見せるわけでもないのに別に構わないんじゃないの」と言われ、私はくすっと笑い「そうだね」と言って、ため息から開放され気持ちが軽くなったのだった。