一年に一度の洋楽トリビュートバンドの祭典「ストヘス2020」は9月5日に開催され、入場者制限ほぼ一杯のお客様と、画面越しに観てくれた皆様に支えられて無事終了してから2週間が経ち、ツイキャス配信期間も終了ました。
おかげさまで来て頂いたお客様、参加したバンドメンバーやスタッフの中から感染者が出たという話は聞いておりません。
昔「家に帰るまでが遠足です!」という格言がありました。
主催者としては、ようやく家に帰れたという気持ちです。
来場者の方々、メンバー・スタッフの方々には窮屈な思いもさせてしまったかと思いますが、「これが新しいライブのスタンダード」という一つの形が作れたかな、と思っております。
何もなかったことにとても感謝しております、ありがとうございました!
来年があるかはまだわかりませんが、また機会がありましたら凄いバンドを集めて楽しく開催できたらと思っております。
その際は是非年一回なのでお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
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当日の写真はFacebookのアルバムを参照ください。
(有)石井商会 (as Guns N' Roses)
SWEET SHARP EDGE(as Dokken)
おぬマンソン(as Marilyn Manson)
Photo by Kaoriko "ossie" Hanawa
※本人以外の無断転載は禁止致します。
↑感慨深くアーカイブを見つめるワタクシ
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そしてここからは主催するうえで苦労したことや雑感を。
(多少お見苦しい点があるかと思いますのでここで引き返して頂いて結構です…)
1.出演バンド集めで苦労しました
ストヘスをこれまで5年間、5回開催してきました。
その際一番気にしてきたのは「出演バンドのクオリティ」です。
自分が実際に足を運んで間違いないと思えるバンド、実力的に信頼のおける仲間が組んだバンド、信頼がおけてエンターテインメント性の高いバンド、など。(個人の感想です)
他のトリビュートバンドのイベントに行って「最初から最後まで観る」って大変ですよね。
でもストヘスは最初から最後まで観て頂けるレベルのバンドを集めることが目的です。
そしてSNSで「初めて観たけどあのバンド良かったー、また観たい!原曲聴いてみよう」という声を聞くのが主催者の最高の喜びなわけです。
ですがこのコロナ禍で「医療関係や高齢者に携わる仕事」、「替えがきかずどうしても感染するわけにはいかない」、「高齢の親と同居」、「本人は元気だが濃厚接触者となってしまった」など、様々な理由があり出演予定だった素晴らしいバンドたちが出られなくなってしまいました。
本人が出たいという気持ちがあるのに、出演を楽しみにしてたのに、外的要因で出られなくなってしまったというのは本人が一番悔しい思いだと思います。よくわかります。
急遽代わりに出演してもらうバンドを探し、かなりの大御所バンドにまで声をかけましたがそれもなかなかうまく行かず、何とか「出演3バンド+アーカイブ上映1バンド」という形にこぎつけることができました。アーカイブを許可してくれたNUGGETWATTETOCHANや急遽出てくれた(有)石井商会に感謝です。
メンバーひとりでも欠けたらバンドが出られなくなってしまう、社会人バンドはそれぞれ様々な仕事をしている人たちの集まり、年代的にも親が高齢、などの共通要因もあり、イベンターやライブハウスの方々はとても苦労していることとお察しいたします…
2.慣れない配信で苦労しました
緊急事態宣言が出た直後から配信にシフトし、様々な見せ方を実験して配信していた「池袋アダム(Live Garage Adm)」というライブハウスがあります。
外出できない間は、ほぼ毎日YouTubeの池袋Admチャンネルを観て、豊島渉店長(バックドロップシンデレラ)の人脈と発想力をフルに使った「ライブハウスの新しい形」を見てきました。
他にも四ッ谷Outbreak!の佐藤 boone 学店長のやり方も参考にさせていただき、その点では「どういう配信をすべきか」というイメージは頭にあったと思います。
しかしながら会場で事前カメリハなどする時間も無く、これまでは自分で固定カメラを置いていたものの、配信ではやはりズームアップが欲しい、など。。
そこで頼ったのが「餅は餅屋」であります。
全幅の信頼を置いているハーツの原畠さんに配信のことはお任せし、動画撮影についてはワタクシ同様にAdmチャンネルなどを良く見て研究しているカメラ商社めぐちゃん、直前に他のライブハウスで実際に配信実験などを行っていたossieさんを動画アドバイザー兼スチールカメラマンとして協力を仰ぎました。
当日の会場でしかわからないこともあり、その条件の中で想像できる限りの準備をしてきてくれたおかげで大きなトラブルも無く、高い品質でのメディア展開ができたのではないかと思っております。とても助かりました。。
3.感染対策で苦労しました。
ライブハウス側はガイドラインに則り、感染対策を最大限考えてくれました。
そしてそれを形式的では無くキッチリと実施してくれていたと思います。
ハーツのスタッフの意識の高さに感謝です。
こちらもプラスアルファで何かできないか、ということでステージと客席は2m離れているもののお客様の飛沫からの保護のためにフェイスシールドを各席に置かせて頂きました。
フェイスシールドには薄い膜が貼ってあり、それをはがさないとクリアに見えないわけですが、それを剥がしてストヘスステッカーを貼る作業も、闇雲に大勢でやればいいという訳ではなく、きちんと消毒した手で限られた人数で作業してもらいました。
お客様にも色んな制約がありました。
ドリンク類は缶やペットボトルで提供。ちなみに缶ビールは冷やせる分が全て売れてしまった、という「ライブハウスを飲み尽くす石井商会」の記録をまた更新してしまいましたね。。
バースペースで飲んでいる間も極力マスクをしてもらうなど不自由な状況でしたが、お客様は大変快く理解して頂き、ご協力いただいていたように見受けられました。ありがとうございます。
そして飛沫が飛ぶ恐れがあるため大きな声出し禁止。
プロのライブやプロレス会場でも歓声が上げられないため拍手で観客はすべてを表現する、という状況になっています。
そんな中でちゃんと我慢してくれていたお客様に感謝です。
4.出演者の意識合わせに苦労しました
今回の最大の反省点はここだと思っています。
お客様が協力してくれていたのに一部の出演者がしっかりルールを守れていない、というのは主催者としてとても申し訳なく思っております。
感染する・しないももちろん大切ですが、それよりもリスクの高いのは「ひとがどう思うか」。
実際ルールを守ってこれだけやってれば感染リスクも低いと思うんですよ。それよりも「あの人が守っていなかった」、「あのイベントはゆるかった」みたいなことでの風評被害がその人個人だけじゃなく、バンド、ライブハウス、音楽業界まで広がりますよ、と。
事前に出演者を集めたミーティングではそのあたりも念入りに説明したつもりでした。
↑理解したことを声を出さずバンザイで示す出演者
「結果的に何も無かったんだから良かったじゃない?」
違う。不安を抱かせないことが大事なんです。
コロナウイルスに対する考え方は人それぞれ。
「あんなの風邪と一緒だよ」という楽観派から「感染したら後遺症が一生続くかも」という深刻派も。
楽観派はリスクを放置または容認しているのと同じですね、根拠のない安心感で。
お客様が着席して声も出さずしっかりルールを守ってくれたのは、リスクを減らそうと協力して頂いた結果だと思っています。
そう、みんなが「これだけは守ろう」という最低限のレベルを合わせて緊張感を持って立ち向かうことが大事なんです。それがライブハウスのニューノーマル。
近頃ライブが再開されている中でも、他のライブイベントで「ライブハウス側の対策がゆるかった」、「楽屋が密だった」、「マスクせずに写真撮影や会話していた」、「マイクシェアしていた」など色んな声が聞こえてきています。
ワタクシが過敏で情報を集めすぎなのでしょうか?
いえ、違います。
それだけの声が聞こえてくるということは、不安に思っている人がたくさんいるということ。
ストレスを受けるとその後の情報が入って来なくなるものです。
ハラスメントを受けるとその後ずっと仕事に集中できなくなりますよね?
会場に変な人がいると気になって音楽に集中できなくなりますよね?
お客様に音楽に集中できる場を作るのが出演者でありライブハウスの役目だと思います。
そしてそれを統括するのが主催者の役目だと思っております。不安で集中できなかった、というお客様には大変申し訳ありませんでした。
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今日の段階でもライブイベントは「大声での歓声・声援等が想定されるもの」として引き続き規制の対象となっています。
未来の音楽業界のことを考えるのであれば、今が我慢のしどころ、アイディアの出しどころなんでしょう。
「型を破るのがロック」という考え方自体、今の時代には通用しません。
冷ややかな目で見られるただのバカですよ?
是非みんなでこの難局を我慢してルールを守り乗り越えて、早くライブが楽しめるような環境をみんなで作り上げていきましょう!!
音楽を愛する者としてのとりとめのない駄文でした。





