「ストレリチア種子の効用」

 ストレリチアの球体の内容物は澱粉です。これがあるために子葉の生育には十分な養分があります。その後、1ヶ月もすると本葉が出て、肥料が必要になりますが、量が少しでも多いと、てきめんに障害が表われます。新芽が黒変してしまうのです。これは、まだ大して必要ないことを表わしています。この頃は、手出しをしないで見守っていればよいのです。植物は人の力など、当てにはしていません。

 原住民の聞き書きによると、飢饉の時は種子を食用にすることもあるらしいのです。それでも、食べるだけの量を採取するのは容易ではなく、外皮が硬くて処理も大変なので、余程の時でないと手は出さないらしいのです。これでは、折角の澱粉も役に立ちません。動物たちも食べているのを見たことがありません。あの固い外皮に抵抗があるのでしょう。

 苗でさえも、発芽後、3ヶ月以上、経たないと手が出ないのです。水も、そんなに多くは必要としないのです。だからといって極端な状況に耐えられませんから、結局、見守る事が仕事になってしまいます。