おしらせ
パピークラス:3月8日(金)14:00~15:00
3月22日(金)14:00~15:00
獣医師とドックトレーナーによるパピークラスです
病気のことや予防のこと、しつけやコミュニケーションの取り方など飼育に関する全般をお伝えします。
対象はワクチン接種済みの生後4カ月から1歳の子犬です(1歳以上の子もお気軽にご相談ください)
春はワンちゃんの予防の季節ですね。
ワンちゃんの予防の代表的なものがこちらになります
❶狂犬病ワクチン
❷フィラリア症の予防薬
❸混合ワクチン
❹ノミ・マダニの予防
今日は狂犬病について少しまとめてみます。
狂犬病とは
狂犬病は世界中で年間5万人以上が死亡する感染症で、発症するとほぼ100%死亡します。
狂犬病はほとんど全ての哺乳動物から感染する可能性があります。
日本ではなくなった病気ですが、世界中ほとんどの国で狂犬病のリスクがあります。
清浄国は日本、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、スカンジナビア半島などごくわずかなんです
黄色い国、少ないですよね
どうやってうつる?
ウイルスは感染動物の唾液に含まれるので、哺乳動物に咬まれたり、傷口、目や口の粘膜をなめられたりすることで感染します。
動物は前足をなめるので、ウイルスの付いたツメで引っかかれても感染する可能性があります。
アメリカで多いのがコウモリからの感染ですが、ひっかかれただけで感染するため、感染に気が付かないこともあるようです。
どんな症状が出るの?
脳に近い場所から感染すると発症が速く、10日目あたりから、発熱、頭痛、全身倦怠や嘔吐などを起こします。
一方、脳から遠い場所から感染した場合には、ウイルスは非常にゆっくりと脳へ向かうので、発症まで一般的に1カ月~3カ月程度の期間を要します。極めてまれに発症までに数年の年月を要することもあります。
発症後は、ものを飲み込みづらくなり、液体を飲もうとすると筋肉がけいれんするため、水を恐れるようになります(恐水症)。また、風をおそれるようになる恐風症状も特徴的です。やがて昏睡状態となり、呼吸が麻痺し死亡します。
治療法は?
哺乳動物に咬まれたときには、できるだけ早く病院を受診
感染の可能性のある海外などで狂犬病のおそれのある動物に咬まれたら、傷口を石鹸と流水でよく洗い、消毒液で消毒します。
ワクチン接種が必要と判断されたときには、医師の指示に従ってワクチンを接種してください。
接種は複数回を受ける必要があります。
感染後の潜伏期間に感染を特定する検査法はなく、症状が発現したときの確立された治療法もありません。
狂犬病ワクチンの接種は必要か?
日本で犬を飼う場合、狂犬病のワクチン接種が義務付けられています。
ただ、日本ではしばらく狂犬病の発生がないため、接種率が下がっています。
狂犬病を撲滅することはものすごく大変で、アメリカでは野生動物にバイトワクチンという餌を空中散布したりして対策もしていますが、撲滅できていません。
日本では犬の対策にかなり絞って狂犬病対策をして清浄化に成功していますが、これはかなり珍しい例で、当時は野生動物への感染が少なかったからではないかと考えられます。
コロナから一転して海外への渡航も増えており、常に警戒が必要な病気です。
犬だけでなく野生の哺乳動物、コウモリなどから感染することもあります。
致死率が高く、もし日本に入ってきたら、大変な混乱になることは間違いありません。
一度国内で発生があれば、ワクチン接種歴がとても重要になってくると思います。
アメリカでは現状、狂犬病を疑われたワンちゃんは安楽死されてしまい、死亡後に病理検査で狂犬病感染を確認していますが、感染していてもしていなくても本当に悲しいことですし、ワクチンの定期接種で防ぐことができるならと考えてしまいます。
飼い主さんに考えて欲しいこと
狂犬病ワクチンは接種が義務付けられています。
ですが、ただ義務だからだけではなく、狂犬病についてよく理解していただき、接種いただけたらと思います。
不明な点がありましたら、なんなりとご相談ください
浦安中央動物病院
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