今回の東京お出かけのもう一つの目的がこれ(^ ^)
中野京子さん著「怖い絵」全3巻プラスマイナスα(さすがに持ってこれない絵もありますから)の展覧会
そういえば
絵も音楽も子供の頃は「見て聞いて感じましょ」って言われて感想を書くのが主流だったけど、
それでは「きれいだった」とか「暗かった」とかしか感想が書けなくて困った事が多々あったな〜
最近、
音楽もいわゆる「ネタバレ番組」的作りのものが増えてきて、
「何故そう聞こえるか?」の答えを視覚的言語的に見せてくれる作りがありがたい。
もちろん
なんの予備知識もなく「感じる事」は大事だけど、
その周辺事情込みで見たり聞いたりする方が俄然面白いネっと思う。
そしてこのスタイルは、理屈っぽい私にはぴったり!
だから
好きなものはもっと好きになる理由を探して(^ ^)、
イマイチなものは何故イマイチと思うのか?っとコネコネグチグチ考える(苦笑)
【本編】
「晴れ女はそろそろ返上するか?」の雨
、、、上野の森美術館が駅から近くてよかった
10時過ぎについたのですが、すでに入場待ちの人人人
中もギューギューの人人
音声ガイドは吉田羊さん
ちょっと演劇的に話をされるのも面白いです
ビアズリー
「踊り手の褒美〜オスカーワイルドのサロメの挿絵より」
これが観れたことはホントにラッキーでした
、、、個人的にサロメのテーマが好きなんです
実際の絵は、
このような黄がかった紙ではなくて、真っ白な紙に墨のような真っ黒の線で描かれていて、
A3を縦にして少し大きくしたぐらいのサイズの絵。
、、、ゾワゾワするというか、ざわざわするというか、
「切り裂きジャックの寝室」
、、、その正体は「黒執事」的にマダム・レッドです(*^^*)っと混線的萌えを楽しみ
看板の下段右から2番目の絵は
セザンヌの「殺人」
、、、あのセザンヌが30歳前後に書いた絵で、これは人ってこんなに変われるんだの象徴のような絵。
成功したセザンヌの言わば「黒歴史」の絵も、その後の静物画もそれごと丸ごとセザンヌ
最大の目玉「レディ・ジェーン・グレイの処刑」(看板の左側下の絵)
壁一面に貼られた大きな大きな絵
大きな故の迫力はもちろんですが
真っ白な服のジェーンは浮き出ているように見えて、まさに「演劇的一場面を切り取った写実的な絵」
そして私はこの絵の数分後を知っている、、、
おまけに
この絵の音声ガイドのBGMはモーツァルト「アヴェベルム・コルプス」
、、、この選曲の良さに感動し、彼女の数分後に涙しポケラ〜っと突っ立ってしまいます。
加えて
来月観劇予定の「レディ・ベス」は、この人のいとこ
彼女も、もしかしたらこちら側の運命だったのかもしれない、っと思っただけでも観劇の時の印象をさらに深くできるはず。
そして
この時代はギロチンもなく、それの技術に手を出したのがルイ16世(マリーアントワネットの夫)で、
さらに
この展覧会の同じフロアには着飾った「マリーアントワネットの絵」とレプリカで「処刑に向かうマリーアントワネット」の絵もあり、
今までばらばらだった情報が少しづつ繋がった気がしました。
極上の推理小説を楽しむ、そんな展覧会でした。
あ〜楽しかった(^ ^)
重ねて
長い時間一緒にいてくださっ方、ありがとうございました
同じような観劇歴ゆえの、共通ワードで会話が進んで行くのはホントに楽しくうれしかったです。
またどこかの劇場でお会いできる事を楽しみにしています(^ ^)