ようやくようやくの「ロミオとジュリエット」の
MY初日 と 前楽 と 大千秋楽
「行くならカテコ挨拶があり、キャストの思い入れもある(っと思っていた)千秋楽だよね~」
「ダブルキャストで、いろいろな人の演技も見たいから前日 IN かな~」
っと地方モノあるある(笑)
長期公演だからこその「○○に演技が変わったよ、歌い方が変わったよ、」的楽しみはないですが、
練られたモノをまとめて堪能するのもいいでしょ (⌒▽⌒)
重いパンフレットを、御面倒をおかけすることを知りつつ甘えて先に買って来ていただき(合掌)、
この2枚でハニャ〜(//∇//)して
黒い服を着た「死」=大貫勇介さん が上に手を上げる。
振ったその手はバックで飛行機になり爆弾が落ちる映像が映し出され、
焼け野原になったどこかの街が映る、、、
まさに混沌と戦争の今!を強く印象づけるオープニング
近未来をイメージした演出で、
スマホの画面を模した演出や、
走ってきて倒れるベンブォーリオを助けるためAEDを探す、と今時な物がある中の、
中世ベローナのパラレルワールドが舞台でした。
木下晴香さん=ジュリエットの柔らかい声に、ロミオ=古川雄大さんのキラメキの多い鋭い響きの声が散りばめられる二重唱は心地良い(^ ^)
ユンさんはキレのある踊りと声と王子様な見た目のロミオ でした (^ ^)
泣いても声にほとんど影響しないところは、エリザベートを演じらた花總まりさんと同じ。
でも
2階席(3階席の屋根が被っている)で観劇したので、音が飛んでこないから、テレビで見ている感じが悲しい(T ^ T)
ベンブォーリオ=馬場徹さん
演技も声も好きです
ティボルト=渡辺大輔さんを刺し殺して、アワアワオタオタしているロミオを、まるで子供をあやすかのようにずっと腕や頭をポンポンしている演技が好き。
キレている男には違いないけれど、
2幕からのロミオのためになんとかしてあげたい感と、そのために両家の和解を目指そうとする演技も、馬場さんの方が好き。
、、、あ、この人が次の時代のベローナを作っていく人の中心になっているんだろうな〜っという感じです。
キレている男といえばマキューシオ=平間壮一さん
よく動く身体と伸びる声と楽しそうにキレてくれるから観ていて気持ちがいい。
なによりキレた演技はご本人も楽しそうです。
そしてもう一人のキレている男ティボルト=渡辺大輔さん
今日は調子が悪かった (´・_・`)
「1789」のCDで聞いたあのフワフワした声ではなく、しっかり芯のある声だったのは低音から中音域で、高音は声が裏返り、聴いていて辛そうでした。
(最前列で見た方にお聞きしたのですが、多量に汗をかいてゼーゼーされていたようです。
全く余計なお世話なんですが、
ソワレの時間にファンイベントをせずに、休まれる方がいいと思いました)
それより気になったのは、演技が自己完結しすぎているところ。
人の話を聞いている演技はされているのですが、
、、、うーん、なんというか
単体で存在している?
親和性に欠けている?
微妙な違和感が抜けませでした。
「死」=大貫勇輔さん
さすがはトップクラスのダンサーです。
「音」がしないし、
体重?重力?それ何?な踊りと、
なにより「人」じゃない!
舞台のあちこちに出現するけど、いい意味でそこだけ「温度」がないんです。
だから
ユンさん=ロミオと踊ると独特なムードが広がる。
(NUの写真展より)
、、、ユンさんも「1789」の時の「2次元」的に魅せてくれるから(^ ^)
ロミオとジュリエットの初夜の場面で、
ベットの周りを「死」が踊る
、、、この二人が生きて幸せになれないって強く印象付けられます。
なによりの見どころは、キャピュレット家の霊廟のシーン
背景の十字架の前で踊るのですが、
足場の狭さは
「縦 足のサイズとほぼ同じ✖️横は足の横幅4個分」程度。
腰に命綱はあるにしても、
イメージは「宙に浮いているよ」な感じ。
ロレンス神父=坂元健児さん からもらった強烈な睡眠薬で仮死状態(周りの人は死んでいると思っている)になっているジュリエット、
それを「携帯を追放されたマントバでスラれて、メール連絡(ジュリエットは仮死状態だから心配するな!)が届いてなかった」ロミオが見つけて、死んでいると勘違いをして、
薬を飲み自ら死を選び、
さらに仮死状態から目覚めたジュリエットがそれを見て嘆き、
短剣で自分で胸を突き、
二人が手を繋いだまま亡くなっている様子を見て周りの大人達は初めこそお互いに復讐しようとするが、
だんだん和解ムードになる、、、
と、
シーンの展開が早い場面の全体の感情の流れは、
「死」を見ているとよくわかる。
両家の対立がハッキリしている時は、
キリスト像に覆い被さるかのような踊り。
まるで愛と平和の象徴のキリスト像を客席に見せないような動きをされますが、
和解ムードが高まってくると、「死」は苦しみ出す
顔を手で覆ったり、身体をゆがめたり、、、
そして最期は「力尽きる、、、」
つまり、
これからベローナの街は少しづつ平和になっていくであろう、、、
「死」は文字通り、この街の憎しみや悲しみを食べて存在している演出でした。
ごめんなさい!
ベンブォーリオ=矢崎広さん
マキューシオ=小野賢章さん
ティボルト=広瀬友祐さん
の若さの全面の歌、演技は好感度あがります。
そうそう
この三人はこの公演で大千秋楽でした。
カテコのあいさつで共通ワードが
「これからも精進します」
これからが楽しみな20代後半〜30代前半組さん達でした (^ ^)
ストーリーに関しては f^_^;
「歳を重ねた者」な私にとって、
「え?この状態で初夜を迎えるのはどうなの?」
とか
お金が無くても幸せになれるわ、の歌で
「ちょっと待った!お嬢様育ちの貴女がどうやって生きていくの?働けないでしょ?ビンボーは愛を蝕むよ〜」
とか
「ジュリエットのお母さん、
ジュリエットの父親が自分の夫ではない事(父親はわからない設定)を子供に言ってはアカンやろ?
そーゆー事は墓場まで持って行きなさい!
ましてや甥と肉体関係があるのも、どーなんでしょ?」
とか
「あら、ジュリエットの父ちゃんはその事を知っていたのね。
でも浮気ギャンブルで借金を作るタイプの男はダメでしょ?」
など、
ストーリーとは関係のないところで、ツッコミを入れてしまう(笑)
、、、古典物は演出を変えても、現代の感覚に合わなくなる宿命は、オペラと同じなんだね、、、
さてさて
長い時間、ご一緒してくださった方々
ありがとうございました
引き続き今日もお会いできることを楽しみにしています(^ ^)