http://www.nbs.or.jp/stages/2016/royalballet/romeo.html

シェイクスピア没後400年記念

「ロミオとジュリエット」全3幕

音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ケネス・マクミラン
美術:ニコラス・アディス
照明:ジョン・B.リード

没後400年を迎えるシェイクスピア、その生地である英国のバレエ「ロミオとジュリエット」が6年ぶりに日本で上演されます!

世界でもっとも有名なこの恋の悲劇をもとに、数々のバレエが創作されていますが、今回上演されるマクミラン版はその最高峰の一つとして数えられる、まさに英国が誇るレパートリー。ヴェローナの2大名門家の抗争を背景に、その息子と娘である、まだ10代のロミオとジュリエットの1週間たらずの間の出会いと死。マクミランはこの物語を、若い男女の「運命の恋」というテーマに焦点を当てながら現代的に描き、その魅力はいまなお色あせることがありません。

ロミオとジュリエットのバルコニーの場面で、スピード感溢れる踊りの中、ロミオに掲げられたジュリエットが弧を描くように背中をしならせ歓喜する美しさ。そして寝室の別れの場面、最後の墓室の場面にいたるまでの3つのパ・ド・ドゥは、無垢で激しい情熱にかられた恋人たちの、歓喜から死への疾走をあますところなく表現する大きなみどころ。また、舞踏会でそこだけ時が止まったようなロミオとジュリエットの出会い。広場での若者たちの躍動感に満ちた抗争シーン。家族と対立してベッドで一人、声無き心の叫びをあげるジュリエットの演技まで、名場面は枚挙にいとまがありません。脇の登場人物に至るまでがこだわりの演技を見せる舞台には、英国のカンパニーならではの重厚感が漂うのも大きな魅力です。

スターそろい踏みとなった今回の来日公演。いくつものペアを見比べたくなる豪華競演にご期待ください!

あらすじ

敵対するモンタギュー家のロミオとキャピュレット家のジュリエットは、舞踏会で出会って運命的な恋に落ちる。二人は密かに結婚式を挙げるが、親友マキューシオをジュリエットの従兄弟ティボルトに殺されたロミオは、その仇を討ち、追放処分となる。ロミオの出立前夜を共に過ごし、彼を送り出して悲嘆にくれるジュリエット。そこへ両親から婚約者パリスとの結婚を強要された彼女は、僧ロレンスに救いを求め、死を装う薬を飲む。しかし真相を知らないまま街に戻ったロミオは、地下墓室に横たわるジュリエットを見て絶望し、毒を飲み干す。目覚めたジュリエットは恋人の死を知り、彼女もまた剣で自らの命を絶つ。

Photo:Bill Cooper

ケネス・マクミラン (振付家:1929~1992)
Kenneth MacMillan

スコットランド生まれ。1970~1977英国ロイヤル・バレエ団芸術監督。主席振付家も長く務めた。「ロミオとジュリエット」で一躍台頭し、18世紀の文学をもとにした「マノン」、オーストリア皇太子のスキャンダルな死を題材とした「マイヤリング(うたかたの恋)」ほか、現代の観客を惹きつける多くの作品を創作した。

キャスト

6月16日(木)6:30p.m.

ジュリエット:ローレン・カスバートソンロミオ:フェデリコ・ボネッリ

6月17日(金)6:30p.m.

ジュリエット:ヤーナ・サレンコロミオ:スティーヴン・マックレー

6月18日(土)1:00p.m.

ジュリエット:サラ・ラムロミオ:ワディム・ムンタギロフ

6月18日(土)6:00p.m.

ジュリエット:ナターリヤ・オシポワロミオ:マシュー・ゴールディング

6月19日(日)1:00p.m.

ジュリエット:マリアネラ・ヌニェスロミオ:ティアゴ・ソアレス

演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

「ジゼル」全2幕

音楽:アドルフ・アダン
編曲:ジョゼフ・ホロヴィッツ
振付:マリウス・プティパ(ジャン・コラーリ、ジュール・ペローによる)
台本:テオフィル・ゴーティエ(ハインリッヒ・ハイネによる)
演出・追加振付:ピーター・ライト
美術:ジョン・マクファーレン
照明:デヴィッド・フィン(ジェニファー・ティプトンのオリジナル・デザインによる)

 

月明かりの夜、白い顔に魅惑的な笑みをうかべて踊るウィリたちは、抗いがたく誘惑的。けれどその狂気に取り巻かれた男は、死ぬまで踊り続けなければならない…。

婚礼を前に死んだ若い女性の霊ウィリの伝説をもとにした、ロマンティック・バレエ「ジゼル」は、19世紀に大ヒットを飛ばして以来、脈々と踊り継がれてきた傑作バレエです。

ヒロインのジゼルは、愛を誓い合った男性に裏切られ、まさに伝説のウィリの悲劇の運命をたどります。けれど彼女は魔性の存在となってなお、愛を貫き、同胞たちから彼を守るのです。ドラマティックな展開を見せる第1幕の現実世界と神秘的な霊界を描く第2幕の鮮やかな対比。その中で成長を遂げるジゼルの幽玄美と精神性は、時代を越えて観客の心をとらえてきました。

今回上演される「ジゼル」の演出は、英国における古典バレエの第一人者、ピーター・ライトによるもの。その特徴は、英国らしい演劇的な整合性や細部へのこだわりにあります。ジゼルの死を心臓の病のためではなく自殺とし、そのために正式な埋葬がされなかったことや、ジゼルの出生の謎を暗示する母ベルタの描き方など、細部へのこだわりが演劇的な厚みを生み、現代人にとって説得力をもつ展開となっているのです。

踊りと演技が一体となった高い表現力を求められる本作は、いまなお演じるダンサーたちにとっての試金石であり、これまで幾多の名演を生んできました。英国ロイヤル・バレエ団が誇るスターたちの競演は、その歴史に新たなページを刻むにちがいありません。

あらすじ

村娘ジゼルは、村人になりすましたアルブレヒト伯爵に恋をする。母ベルタは、婚礼の前に男に捨てられて死んだ娘たちの亡霊「ウィリ」の話をして、その恋をあきらめさせようとする。そんな時、貴族の一行がジゼルの村を訪れる。ジゼルは美しい貴族の女性バチルドをもてなすが、彼女はアルブレヒトの婚約者だった。ジゼルを愛する森番ヒラリオンは、恋敵アルブレヒトの素振りに怪しさを感じとり、皆の前で正体を暴く。ジゼルは衝撃のあまり狂気に陥り、アルブレヒトの剣で自らの命を絶つ。

夜、ヒラリオンとアルブレヒトが相次いで森の中の彼女の墓を訪れるが、彼女は「ウィリ」となっていた。ウィリたちはヒラリオンを踊らせて殺し、次の標的をアルブレヒトに定める。ジゼルは必死に彼を守り、いつしかウィリの魔力が失われる夜明けが訪れる…。

Photo:Bill Cooper

ピーター・ライト(振付家:1926~)
Peter Wright

ロンドン生まれ。1977年から95年までサドラーズ・ウェルズ・ロイヤル・バレエ団(90年より英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団、BRB)芸術監督を務めた(95年より名誉芸術監督)。「眠れる森の美女」「コッペリア」「白鳥の湖」などの古典作品の改訂で世界的な評価を獲得している。

キャスト

6月22日(水)7:00p.m.

ジゼル:マリアネラ・ヌニェスアルブレヒト:ワディム・ムンタギロフ

6月24日(金)7:00p.m.

ジゼル:ナターリヤ・オシポワアルブレヒト:マシュー・ゴールディング

6月25日(土)2:00p.m.

ジゼル:サラ・ラムアルブレヒト:スティーヴン・マックレー

6月26日(日)2:00p.m.

ジゼル:ローレン・カスバートソンアルブレヒト:フェデリコ・ボネッリ

演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

記載の配役は20115年2月5日現在の予定です。カンパニーの都合等で変更になる場合がありますので、ご了承の上、チケットをお求めください。配役変更にともなうチケットの払い戻し、公演日・券種の振替はいたしません。正式な配役は公演当日に発表いたします

どちらも見たいです!私は7月に名古屋で鑑賞予定。シビれるだろうなあ~!