9月6日木曜日
御岳、脱臼した日 調布橋-1.86
御岳小橋の少し上流辺りで瀬に捕まり水の中に何度も引きずり込まれる。
すでに沈脱。
水面に顔を出してはまた水中に潜らされる。
水の流れに逆らうことは出来ず、グルグルと身体が回される。浮いたり潜ったり。
浮いてきて水から顔を出した時に息を吸えない場面が2回続き、もう息がもたない状況に。
抜け出すのに必死にもがく。
何とか脱出して確認した時は、腕は上がるし痛みは無い。
その時は「肩は大丈夫」と判断。
Yさんにレスキューしてもらい、左岸の小さなトロ場にあげてもらったところが崖の下。
簡単には上がれそうにないけどまた水の中には戻りたくない。
崖の上からバラの茎みたいなトゲの付いたツルがいっぱい垂れているので、それをロープがわりによじ登る。
右手が上がらない。
足場がない。
気力を振り絞って登る。
踏み外して落ちたらまた川に戻される。
トゲがチクチクするけどグローブしてて良かった、と少しずつ登る。
登っている時に右足の靴がないのに気付く。
どれくらい這いのぼれば辿り着くのだろう…
なんとか川沿いの遊歩道に出られた。
ここからレスキューしてくれたYさんとボート探しに下流に歩いて行く。
ボロボロの姿なので、人には出会いたくないと思いながらやっと歩く。
でもぜんぜん歩けない。
休みやすみにしか歩けない。
腕を垂らしてやっとで歩いていると、右肩からポコポコした音が聞こえる。
ここで「もしかして!?」と不安になり、左手で右上腕骨頭の位置を確認してみる。
前方脱臼だ!
何度も何度も触ってやっぱりズレてると確信。
さっきは上がっていたはずの腕を上げようとしてもあがらない。
やばいと思いつつ歩いていると、向こうでYさんとNさんが待っている。
心配してました。
Nさんとは寒山寺で合流して、一緒に「かんぽの宿」まで下る予定でした。
お二人にフネとパドルを持ってもらい、
Nさんの車が停めてある寒山寺駐車場に向かう。
向かっている時もすぐに歩けなくなってしまい、何度も腰かけて休まないと歩けない。
寒山寺に停めてあるNさんの車には濡れたままで一人で乗り込み、お二人はダウンリバーに戻ってもらう。
自分の車が置いてある、当初のゴール地点の簡保の宿まで向かう。
街道の途中に「S接骨院」があるのを思い出し、酷い姿のまま寄らせてもらうことに。
びしょびしょで、靴は片方無く、崖を登っているので草木や土がウェアにたくさんついたままだったけど、
肩を早く元の位置に戻したい一心で飛び込んだ。
事情を説明し、「それは大変でしたね」「気にしないでください」など、
いやな顔を全くせずに対応してくださり救われた気持ちに。
ドライも切られることなく「コッヘル法」で整復し、三角巾で固定。
これで片が付くと思ってました、その時は、、、
三角巾固定のまま、片手運転で千葉に帰る。
そう言えばコストコで買い物を頼まれていたのを思い出してしまい、
ここでも気力を振り絞ってプルコギ等を速攻で買って帰る。
家に帰って少し落ち着いたところ、自分の身体が火照っていることに気づく。
恐らく熱があるはず…
この日はアイシングをして、マイクロカレントを付けて寝てしまった。
明日の仕事は無理かもしれない。
(続く)