By Sachinosuke

 

シリーズでお伝えしております。

 

前任校でのこと。仕事で日本に行く機会のあったアメリカ人の同僚(ちなみに日本語の知識はゼロ)の言葉は開口一番:「日本の教育水準はすごく高いって聞いていたけど、なぜ日本人はあんなに英語が話せないの?)」。


 

うーん、このような意見に対する返答の仕方は人によって様々だろう。「いや~日本の英語教育は遅れていて」とか「日本では文法中心で、会話は学校で習わないんですよ」とか「日本人はシャイだから」などなど。私の同僚への答えは:「でも、西洋以外の国で英語がよく通じるのって、アメリカ・イギリスの元植民地、公用語が複数ある多民族国家、もしくは現地語が大学教育(つまり西洋由来の抽象概念を解説するための語彙が豊富)に適してない国でしょ。日本はラッキーなことに、それに当てはまらないの!」。


 

外国語を話すことって、たんなる知識ではなくて技能なので、使う機会がないと上手にならない。本をどんなにたくさん読んでも、車の運転とか楽器の演奏がうまくならないのと同じ。


 

ま、「世の中こんなに英語だらけなのに、ほとんどの人が話さない」という現象も、文化として面白い。


 

「英語だらけ」と言えば、街にあふれる英語の注意書き、邦楽の歌詞、服やお菓子のパッケージなどに書いてある英語らしき文などは、99.9%が英語としては「間違い」です。どの程度の「間違い」かと言うと、日本国外で時々見られる「なんちゃって日本語」と同じぐらい。私が見たことあるのはそれぞれ別の男性のタトゥーで、「恋痛い」と「高人」。最初のは“Love hurts”(恋愛には痛みがつきもの)の直訳。二番目のを見たときは思わず「どういう意味にしたかったの??」って、知らない人なのに走って聞きに行った。そしたら、 “A tall man”だって(英語のタトゥーとしても変だ)。 あとは、日本料理店のメニューの「わ」「ね」「れ」とか「シ」「ツ」「ソ」「ン」がごっちゃになってて、「ミンラーメソ」ってなんだろう、あ、「味噌ラーメン」か、とか、クイズみたいでそれはそれで楽しかった。飲み物のラベルに剣道の防具をつけた人が描かれていて、その隣の商品名が「けんど」というのも見たことがある。津軽弁みたいでかわいいけど・・・

 

 

ちなみに写真の「立小便禁止 防犯カメラで記録しています」という張り紙、下にの英訳が書かれていますね。それをまた日本語に訳すと「防犯カメラへの小便禁止」となります。^o^


 

つづりの間違いは問題外として、文法的にミョーな英語が巷にあふれる理由はいくつかある。誰にも頼まれていないけど、その理由を紹介します。


 

(1)そもそも、ほとんどの「なんちゃって英語」はデザイン上の装飾であって、それが文法的に正しい英語である必要がない

 

(2)「日本語を英語に翻訳するためには、一つ一つの単語を英語のそれに変換し、英語の語順に並べ替えればよい」という考えがあり(コンピューターの自動翻訳もこの発想)、そのような方法で行われた「英訳」が世に出ているから。でも、この方法で日本語が「正しい」英語になる可能性はほぼゼロ(意味は通じるかもしれないけど)

 

(3)仮に、日本語を「正確な英語」に翻訳しようとした場合、それを一人で行うことができるような、日本語と英語で高い教育を受けたような人材は非常に少ない。そのような人がいたとして、お金にならない商業翻訳の仕事にはまずつかない

 

いや、ミョーな英語が悪いというわけじゃないんです。それはそれで、味があっていいんです。でも、もし「なんちゃって英語」を「正確な英語」だと勘違いして世に送り出している人たちがいるなら、すぐさま「味があっていいんです」に切り替えるべき。 (つづく)


 

As you may know, large (and small?) cities in Japan are inundated with so-called “Engrish.” There are many reasons as to why this is the case. But, in short, things won’t change anytime soon, because most of the Engrish sentences printed on various products are there to signal “something Western!” to the non-anglophone consumers and the content, let alone its accuracy, is beside the point. When Susumaru’s husband first visited Japan, he bought a whole bunch of Engrish T-shirts as souvenirs. So, maybe it’s working as a marketing tool, albeit unbeknownst to the companies’ intention.