さて、SPが終わって点数を見た時のキムヨナ選手のほっとした表情に、凄くプレッシャーを感じていたことが伺えて少し気の毒になりました。
PCSが高めに出たことは間違いないでしょうが、選手にとって過度の期待というのは地元有利という点を差し引いてもそれ以上に負荷が掛かるものかもしれませんね。
これほどの重圧を受けるならば、地元有利ということが多少あっても仕方ないのかな、と思いつつフリープログラムの検証に取り掛かりたいと思います。
浅田真央選手
(TES)
3A-2T 9.5
3A 8.2
3F-2Lo-2Lo 8.5
FSSp3 2.6
SpSq4 3.4
3S* 4.95
3F*< 1.87(回転不足)
3T *4.4
2A *3.85
FCoSp4 3.0
SlSt3 3.3
CCoSp4 3.5
合計基礎点数57.07点(加点付きで64.57点)
総加点7.5点
まず、女子で2回のトリプルアクセルを成功させるという前人未到を成し遂げました。
超アウェー戦だったので、会場はシーンとしていましたがカメラの近くで一生懸命拍手している人がいたみたいですね。それが印象に残りました。まあ、それは仕方のないこと。
これでISUの国際公式記録に載ったことになります。
トリプルフリップが回転不足で転倒したことになっているので、点数は1.87。
同じように転倒しても、回りきって降りていると判定されれば点数は少し上がるのですが。。。
今回、残念ながら3-3を2回という構成を変更して、トリプルアクセル2回認定に掛けた様子の浅田選手。
ルッツ、ループなしで4種5トリプル。
3F-3Tと3連続ジャンプは1点しか基礎点が変わらないし、加点も見込めるのでこちらは安全を狙ったと言えるでしょうね。ただ・・・
なぜか、手を上げるタノジャンプを含む3連続ジャンプでマイナス2を付けているジャッジがいますね。。。
さて、個人的にはプログラムの切れの良さは3Aを2回認定されなかったHNK杯の方が良かったような気がします。
とにかく、浅田選手の体力は素晴らしいですが、さすがにこの休みなしの鬼プログラムはきつ過ぎるのでしょう。
ただ、まだシーズン途中なので、後半どのように変化してくるか、とても楽しみです。
それにしても、トリプルートリプルが全く入らないのはとても残念。
ジャンプも点数が高い3lzが無いので点数は低め。。。
トリプルアクセル2回で体力を使い過ぎるんでしょうね。
そしてPCSもキムヨナ選手より低い。
スピンは1つ浅田選手のが点数が上。もう一つは動点。最後の一つはキムヨナ選手のが上。
(私の表には加点まで表示してありませんので、リンク先を参照してください。)
スパイラルも同点。
あんなに凄いステップはキムヨナ選手より0.5点高いだけ。
レベル4を取るには要素が欠けているのでレベル4は取れません。
ただし、今まではそれがSS(スケート技術)に反映されていましたが。
とにかく、本当にこのプログラムは動きっぱなしです。
ちょっとこれを見て下さい(ニコニコ動画) http://www.nicovideo.jp/watch/sm5500612
最初にトリプルアクセルを飛ぶ時以外、普通に滑っている部分や止まっている部分がありませんね。。。
凄いです、おめでとうございます!^^
(PCS)
SS 7.8
TR 6.95
PE 7.6
CC 7.5
IP 7.4
合計59.60点
転倒-1.0
総合計123.17点
PCSはやっぱり低め。つなぎが6.25というのは今までになく低い・・・ですが、PCSがたとえ何らかの意図があって下げられていたとしても、最低このくらいは出る、という目安になりますね!
普通の選手に比べたら、この点数は十分高いほう。
プログラム全体の身体の動きとしては個人的にはNHK杯の方が上だと思います。
それでも、この超アウェーでのこの点数!
さすが、タラソワコーチの鬼プログラム!
振り付け(CC)も、下げられていたとしてもこのくらいが限度。
ハラショー!!タラソワ!!
キムヨナ選手
滑る前に、いつもと違う表情に見えたのは気のせいだったのでしょうか?
とにかく緊張していたように感じられます。
精神力が強いと言われていましたが、さすがに・・・・。
ミスは2つ。
キムヨナ選手がミスをするのは単独ルッツジャンプとサルコーが多いので、どうかなと思ってみていましたが、両方とも失敗したという結果に。
これではPCSが高く出たとしても、1位はさすがに無理・・・。
キスクラの表情は「あーあ」という感じ。
さすがに少し気の毒になりました。
でも、点数の出方は決して気の毒じゃない出方だと思いますよ。
見ていきましょう。
(TES)
3F-3T 9.5
2A 3.5
3Lz-2T-2Lo 8.88
FSSp4 3.0
2A-3T* 8.25
1Lz* 0.66
SpSq4 3.4
3S*< 1.43
FCoSp3 2.5
SlSt3 3.3
2A* 3.85
CCoSp3 3.0
合計基礎点数 51.19点(加点付きで60.69点)
総加点9.5点
とても不思議に感じるのが、ルッツジャンプでGOEマイナスが無いことと感じるかもです。
プロトコルの上では、綺麗に1ルッツジャンプを決めたということになっています。
何故かというと、これは、回転不足を取られたわけでもなく、転倒したわけでも無いし、フリープログラムなので要素が抜けたということにもならないから。
SPであれば、要素が抜けたということでGOEマイナスがされますが、FPではそれがありません。
また、1ルッツでは回転不足にしようがありませんし。
同じことがロシェット選手の2lzに起きています。
くり返しますが、ショートプログラムでは無いので、要素抜けではなく、「1ルッツジャンプを綺麗に飛んだ」として計算されます。
目に見える失敗ですが、こんな所から観客の印象との乖離が起きる原因の一つでしょうね。
最初の3F-3Tに1.4点の加点がついて、10.9点。
この点数は、なんと浅田選手の3A-2T(加点0.8がついて10.3点)よりも点数が高いのです!
そして、ループジャンプを2Aにして安全に行っています。
結果は3種4トリプル。
(PCS)
SS 7.85
TR 7.4
PE 7.6
CC 7.65
IP 7.65
転倒による
-1.0
合計60.72点
総合計120.41点
ジャンプが3種4トリプルとなってしまった時点で、PCSがいかに点数が出たとしても、失った6~7点は戻ってきません。
また、浅田選手は昨シーズンの世界女王で振り付けはタラソワコーチによるプログラム。
そして運動量も目に見えてキムヨナ選手よりも多い。
下げるにも限界があります。
ということで、浅田選手よりもPCSが1.12高く出たものの、2回もミスが出てしまうとこれが限度という目安になるでしょうね。
PCS8点台を出すのは無理なので、7点台後半となって、合計60,72点。
いかに加点を貰っても、地元の大声援を受けても、プレッシャーというものは怖いですね。
2人ばかり取り上げてしまいましたが、安藤選手の回転不足は取られたものの、4回転を飛んだのは素晴らしかったです。
中野選手もです!
次は日本人2人のプロトコルを見たいと思います。