・            山野井植物化石群
     (山口県山陽小野田市山野井)
 厚狭東方断層や菊川断層帯に関わる地質調査を通じて、
私も興味半分で山野井植物化石群にふれてみた。チョキ(田尾進)
なんと明治24年、横山又次郎博士が、この山野井の露頭で、
6種類の植物化石群を発見されている。
 
 
これは三畳紀の化石群でトクサ類、シダ類、ソテツ類、
ベンネチテス類、チョウ類、キュウ果植物などである。
上部三畳系産植物化石で発表されているシダ類の
comptopteris japonicaYokoyama)Konno らしき
岩石を私も発見?。したかと思ったけど、意外に表面がもろく、
シダ模様もはっきり見えない、違っていたか、
本物であれば山野井層の特徴である「シダ植物ヤブレ
ガサウラボシ科」に属するもので、熱暑気候を
示す重要な化石なのだが、そんなものが簡単に見つ
かるはずはないが。アセアセ 念のために持って帰ろう   (田尾進)
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         松岳畑の脇野亜層群の頁岩互層(けつがんごそう)
 
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日本の三畳系古生物研究のルーツともいわれる山野井の化石資料は、東大教授であった横山又次郎博士の後も、多くの研究者が訪れている。たとえば「日本地質学会長の井上禧之助先生、北海道帝大教授の大石三郎先生、日本古生物学会長の小林貞一先生など優秀な研究者が幾たびも追跡調査を行ってきた。なお東北大学教授の今野円蔵先生も山野井層でネオカラミテスを発見されている。
 
これらの植物化石に関わる地層は、下部津布田層、
上部津布田層、中塚層、山野井層、鴨庄層などがあります、
 
中塚層からは貝類の化石、オキシトーマが発見され
鴨庄層からは、モノチスなどが発見されている。
 
    談合峠の断層露頭、草が生えて断層が見えにくい
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この談合峠の路頭で研究者が発見したクラドフレビスの化石。
発見者の名前は覚えていないが、まだ10数年ほど
前のことだ、勝手に公表しては悪いのですが
貴重な発見なので、無名のまま紹介しておく
層準;美祢層群山野井層
時代;中世代三畳紀
場所;談合峠(山口県山陽小野田市)
発見者(男性) 調査中 
この発見された方にお会いして、詳しく聞いてみたいものです
,なお山野井層は、山野井という狭い地名だけに限ったものではなく、山野井という地名の10倍以上の、
地域に分布しており、東は宇部市の小野湖から、西は下関市小月方面まで、20km以上走っている。
堆積環境は、およそ2億3000万年という年月とともに淡水、或いは浅海内湾という状態を幾度も
繰り返してきた。頁岩、砂質頁岩を主体とするも、含炭黒色頁岩の薄層も多少含まれている。
また小月方面ではレンズ状礫岩層も発見されている。