皆さん、お久しぶりです。三萩です。
 最後の更新から半年以上が経過してしまいましたが、ご無事でお過ごしでしょうか?

 異常な時ほど普段どおりの日常を心がけているのですが、今の生活になって一年半くらい経っているので、普段どおりとは???と考えてしまう近頃です。
 加えて年始から刊行がなかったこともあり、ただでさえ呟き不精なのがダンマリになってしまいました。「読者の読書体験を邪魔したくない。作者としては空気でいい」というのが個人的な信条なのですが、さすがに空気すぎるのもどうかと思うなと反省しています。作者のことは忘れられても、作品が忘れられるのは寂しいので……。

 と、いろいろ考えすぎて筆が重くなったり体調崩したりもしていましたが、ちゃんと生きております。
 ここ2年ばかり無茶な走り方をしてしまったのですが、最近ペースもようやく取り戻せてきました。ご迷惑をおかけした関係各位の皆様、フォローしてくださりありがとうございました。

 そんな状況でしたが、読者の皆さんが呟いてくださっていた作品への感想にとても救われておりました。

 実は作家デビューしてから今年の8月で6年目に入ったのですが、今でもデビュー作の感想をお見かけすることがあります。
「この本で人生が変わった」「みんなに読んで欲しい」
「読み返したけど大好き」「続編待ってる」
 そんな風に私の作品を広めてくださっている方を見かけては、元気と勇気をいただいておりました。本当にありがとうございます。ちょっと嬉しくて涙する時もありました。これ秘密なんですけども。

 私は、Twitterなどでは「いいね」のみで個別に御礼をお伝えしておりません。
 リプライなどで直接いただいた感想や応援もありがたく拝読しておりますが、そのような淡泊な反応なので申し訳ないなと思っています。
 上記のような状態になっている理由ですが、Twitterで発信・返信する際140文字の内容でも1時間以上かけてしまったりしていたので……悩んだ末に現在のような形にしております。
 こっそり反応を残させていただくこともありますが、怖がらせていたらすみません。
(以前は当ブログのメッセージ欄なども開けていたのですが、残念なことにご感想以外の迷惑メッセージなども混じり始めたので現在は閉じております)
 そのようなわけで、ご感想には新しい小説をお届けしていくことで御礼に代えさせていただければ幸いです。


 最後の更新からの近況まとめですが……
 『神さまのいる書店』が入試問題になっていたり(『図書館ホスピタル』に続いて2度目です)、『魔法使いと契約結婚』1・2巻の台湾版が刊行されたりしていました。
 こんな風に作品をいろんな形で皆様の元に届けられること、届けてくださる人がいることに感謝しながら、楽しい作品をお届けできるように今後も頑張っていこうと思います。
 最近は電子書籍でご購入くださっている方も多いようですが、刊行がない時期は特に執筆の糧になっており、こちらも大変ありがたいです。
 紙と電子、お好きな媒体でお楽しみいただければと思います。


 ……と、更新をサボった結果、前置きが長くなってしまいましたが、おかげさまでまた作品をお届けできる運びとなりましたので、ここからはそのお知らせを。


 昨年末~今年初めに行われました、劇場アニメ『ポッピンQ』のクラウドファンディング企画『 project20 』は、たくさんのご支援のおかげで目標を大きく突破しての達成となりました。
 当時、達成直後からバタバタと動くことになったためブログではご報告できておりませんでしたが、温かいご支援をたまわった皆様に改めて感謝を申し上げます。


 このたびのお知らせは、その『 project20 』から生まれた小説2冊の発売についてです。


 劇場アニメ『ポッピンQ』の続編となる  時守たちのラストダンス
 そして、その世界と繋がる物語 七夕の夜におかえり
 黒星紅白@kuroboshi) 先生の素晴らしいイラストが目印のこちら2冊(単行本)は、10月14日 に 河出書房新社 様より同時刊行されます。
 

 

時守たちのラストダンス / 七夕の夜におかえり

 

【 プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000367.000012754.html 】

 これは余談も余談ですが……「キノの旅」や「Fate/Grand Order(FGO)」、「プリンセス・プリンシパル」等、数々のコンテンツでご活躍されている黒星紅白先生。

 私はというと、中学生の時期にリリースされた「サモンナイト」というプレイステーションのゲームが先生の絵に触れた入り口でした。

 まさかこうしてご一緒できるとは思わず、当時は魅力的なキャラクターに夢中になっておりました。このたび装画をご担当いただくという身に余る素敵な機会をいただき大変感謝しております。


 そして、東映アニメーション 様が続編小説を元にした素晴らしいPVを制作してくださいました。

 美しく迫力のあるハイクオリティな映像、スタイリッシュな楽曲と相まってめちゃくちゃカッコいいので、ぜひ一度ご覧いただきたいです。
 

 



 

 劇場アニメ『ポッピンQ』は2016年末に公開された作品ですが、今この時に生きる皆さんにこそ受け取って欲しい優しく前向きな熱量を持った映画です。
 私は映画には未参加でしたが(当時は作家2年目で、まだノベライズ等のお仕事も未経験でした)、映画制作陣の皆様が大事に生み出したその熱量を届ける一助になりたいと今作の執筆を頑張らせていただきました。
 続編を待ち望まれていたアニメファンの皆様はもちろんのこと、2冊ともそれぞれ小説単体でも楽しんでいただける作りになっておりますので、アニメ未視聴の方も気兼ねなくお手に取っていただければ幸いです。

 異常な日常が普段どおりになってからというもの、巣穴にこもって孤独な執筆という時間が多かったわけですが、本企画が先行きの見えない未来を優しく照らしてくれました。
 宮原直樹@naokin_Q)監督をはじめ東映アニメーションのスタッフの皆様、クラウドファンディングに御参加くださった皆様、ご一緒させていただけて光栄でした。
 編集さんをはじめ書籍制作をご担当いただいた皆様も、大変な時期に御尽力ありがとうございました。

 本というものは著者一人では作れないものです。
 そして、この2冊はいつも以上にたくさんの人の力が作り上げた本です。

 たくさんの人の元に届くことを願っておりますので、応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。