若者の会話、インターネット上のやりとりで最近、頻繁に目にするのが、語尾に付けられる「やで」「やろ」「やねん」と言ったいわゆる関西弁と言われる訛りである。なんか数年前から急速に普及し、気がつけば自分もこの全国的な発作的やでやろやねん風潮に飲まれて、友達とのやり取りで結構使うようになってしまった。しかし僕は関西人ではないし、友人にも関西出身の奴は確か、一人もいない。
関西弁には語調を和らげる効果があるという認識が関西弁を使う地域以外の人にはあるんじゃないかと思う。関東人の僕なんかは標準語の語尾だとキツイ表現でも、関西弁を使うことでなんとなく冗談やギャグといった要素が連想されてしまう。これは日常生活において主にテレビのお笑い番組で関西弁を学んだ関西以外の地域(主に関東圏)の人々にとって関西弁というものがユーモアやおもしろ要素を含んだものとして捉えられてしまうからだろうと推察する。
そしてこのエセ関西弁はインターネット掲示板で頻繁に使用されたようなもの、いわゆるなんJ語とか猛虎弁などと言われる類のものが由来ではないかと思う。そのネットスラングとしての関西弁が近年のSNSの急速な普及により大衆性を帯び、それが日常生活に逆輸入した、というのが掲題に対する僕の考えだ。
ちなみにこのエセ関西弁はなんか本来の関西弁に対して少し(大部分は全く意図していないだろうが)蔑視のイメージを含んでしまうと思うのだが、関西弁ネイティブの面々はこの全国的な風潮をどう思っているのだろうか。