今日、夏物のバッグを出した。

そしたら、ポケットからなつかしい指輪が出て来た。


もう3年前かなぁ。
大好きなジュエリーショップにフルオーダーして
自分で買った指輪。


でっかい立て爪でね。

でっかい石がついてる。
ルチルクオーツ っていう不思議な石。

すごく綺麗な透き通った水晶に結晶が入ってるの。

その石の原石を見て、一目惚れして、
同じショップのダイヤモンドリングのデザインと
同じような大きな立て爪でオーダーした。


日常に全く向かないデザイン。

だけど大好きで。
毎日着けてたお気に入り。

でね、やっぱりすぐ石の留め金が外れちゃったの。

ショップは近いし、
持っていけば直してもらえるんだけど、

こういう風にデザインをオーダーした自分が悪いなって。

日常使いに向かないものを
日常使いしてしまった自分を責めたり。

なんていうか、

きっと、そういう運命だったんだな

諸行無常ってそういうことか、って。

ものはいつか必ずこわれて、
ひともいつか必ずしぬ。


それ以来どこにしまったかも忘れちゃってた指輪。



それが出て来たとき、
私って不便が好きなんだなぁって。

なんだかふと思い出して。


どこか使いづらいけど、
デザインが好きだから使ってるもの。

機能美も良いけど、
便利じゃなくてもいいものが好き。


このこわれた指輪って私みたいだ。

ちっとも日常に向いてない。

いつか直しにいこうかな。
いつか気が向いたら。