夏の間、より暑さを増して感じさせるような賑やかな蝉の鳴き声も、気づけば耳にしなくなってきました。
そろそろ秋の虫たちが涼やかな音を響かせてくれる頃がやってきました。
昼間はまだ暑いですが、虫たちの奏でる音色を聞くと秋の涼しさを心で感じれるような気がします。
今回の和菓子はそんな秋の夕暮れの何気ない風景を切り取ったようなお菓子、『虫の音』です。
黄味餡の上に咲く草。
その右側を見ると、そこには小さいながらもしっかりと虫が。
さびしさに 宿を立ち出でて ながむれば
いづこも同じ 秋の夕暮れ
良暹(りょうせん)法師
秋という季節はそこはかとしたもののあわれ、さびしさを感じさせてくれます。
それは心底さびしいというわけではなく、心地よい『さびしさ』といったところでしょうか。
この『虫の音』はそんな秋の寂寥たる眺めの1コマのような風景。
物思いにふけらせてくれます。
外は黄味餡。
中は漉し餡。
この上ない組み合わせのお味です。
控えめながらも口の中にじわりと甘味が広がっていきます。
草はゼリー地、見逃してしまいそうな小さな虫は黒胡麻です。
温めのほうじ茶でいただきました。
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