同僚がいつの間にか退院していた。
私は彼女の入院中、彼女と部長やお局様との間に入って連絡を繋いでいた。
あるときは、どの休暇を使うか直接自分に連絡がないことに、お局様がご立腹で「メールでもいいからとにかく連絡しろ」と説得した。
そのとき私は「親切とお節介を勘違いしてはいけない」と、お局様から説教された。
そのことも彼女は知っている。
昨日、彼女は退院の報告をしに会社に顔を出したらしい。
私はそれを別の課の人に聞いた。
これだけ彼女のために尽力したのに、なぜ彼女の退院を人づてに聞かなければならないのか。
出社したのは午前中らしいが、午後に私のケータイにメールが入っていた。
延々退院してから今日出社して上司と話をするまでの行動が書いてあり、最後に一言「色々ありがとうね」とあった。
入院中に彼女が送ったお局様へのメールも同様だったらしい。
延々入院してからの経緯が書いてあり、肝心のどの休暇を使うかと総務担当のお局様に対してのお詫びとお礼の一言は一切なかったらしい。
正直、アンタの詳細な行動記録の報告なんか要らないんだよ、と思う。
一番必要な情報と言葉を簡潔に伝えてくれればいいのだ。
お局様に対してなら、どの休暇を使うのか、診断書が要るのか、退院して出社してからでいいのかを尋ね、「お手数をおかけします」と添えるのが礼儀である。
月末で、しかも年末で、総務は忙しい時期である。
病気だから仕方ないにしても、自分のために色々手続きしたり書類を揃えたりしてもらうのだから、そこは一言あってしかるべきである。
私の場合も、お局様に直接連絡するのは嫌だと言う彼女に代わって、お局様との間に入り伝達役をし、挙げ句お局様に説教までされたのに「色々ありがとう」って。
それだけかよっと思う。
私は入院当日、腫瘍だと聞いて仕事帰りに急いで病院に駆けつけた。
そのくらい心配したのだ。
私なりに彼女のために一所懸命がんばった。
もうちょっと労いとか感謝とかお詫びの言葉があってもいいんじゃないかと思う。
たぶん彼女には何を言っても無駄なのだ。
距離を置いて、適当に相づちを打つのが一番だ。