突然だが、皆さんの頭の中には小さな住人はいるだろうか?
私は、物心ついた時から、頭の中に小さな住人が住んでいる。小さな住人というと堅苦しい言い方になってしまうかもしれないが、簡単にいえばミニサイズの自分である。ミニサイズの自分が頭の中に数人居て、その住人と一緒に暮らしている。
数人いるが、名前は全員私と同じ名前で、別の名前があるわけではない。簡単に紹介すると、
①1日中ずっと歌を歌い続けている住人。歌はその日、その時によって変わる。
②「しんどい」「疲れた」が口癖の住人。365日、24時間寝そべっている。
③「可愛くなりたい!」「可愛くなろう!」が口癖の住人。オシャレに興味があり、鏡をよく見ている。
④ぼーっとしている住人。365日、24時間ぼーっとしている。何もせず、座ってただただぼーっとしている。
⑤不安な住人。色んなことが不安で、頭の中を常にブツブツ言いながら、歩き回っている。私の不安が、大きくなると、この住人の体格が大きくなる。
⑥「頑張らなきゃ」、「もっとしなきゃ」が口癖の住人。常に、努力しなきゃと焦っている。
⑦イライラしている住人。常にイライラしている。他の住人に危害を加えることはしないが、常にイライラしている。
⑧泣いている住人。常に泣いている。「私なんて」、「もう嫌だ」と常に泣いている。
⑨人形を抱きかえている住人。他の住人と比べて小さめ。常に人形を抱きかえ一緒にいる。
の以上9人が住んでいる。そして、頭の中で各々が交わることなく、好きなように自分のペースで、私の頭の中で生きている。
昔は、他の人の頭の中にも小さな住人が住んでいると思っていたが、年齢を重ねるにつれ、私だけだと言うことに気がついた。気がついてからは、誰にも言わずひっそりと一緒に暮らしていた。
しかし、カウンセリングを受ける中で、カウンセラーさんから「名字さんは瞑想はできますか?」と聞かれ、この小さな住人について話をした。
正直、先程も書いたように皆個性豊かで、各々好き勝手暮らしている住人たちなので、瞑想なんてできるわけがないことを付け加えてカウンセラーさんに話をしてみた。
その後、主治医にも話すように伝えられ、話をしたが主治医とカウンセラーさんの回答としては、解離性同一性障害とはまた違うが、虐待や深刻な家庭状況を生き延びるために生まれた住人たちだろうとのことだった。あの家で生き残るために抑圧された感情や自分を鼓舞するための感情が頭の中に小さな住人となり住み着いていると話をされた。
言われてみて考えると、どの住人たちも私の奥底にある感情がミニサイズの私に変化したもののような気がした。
私の場合は、『うるさいなぁ〜』や『瞑想なんてできないなぁ〜』と思う程度で、生活に困っているわけではないため、この小さな住人たちと現在は共存して暮らしているという判断になった。
過去の虐待や家庭環境から生まれた、頭の中に住む住人たち。今までは特に気にもしてない存在だった。だが、今回の話を聞いて、少しずつ1人1人の住人たちと向き合って、過去の自分を癒やしてあげる必要があるなと感じた日だった。