「ちりとてちん」の再放送に合わせて、本放送当時の感想や、ヒロインの貫地谷しほりさんにまつわる思い出話などを綴り始めて、はや1ヶ月。
ひっそりとスタートしたこのブログにも、予想に反して多くの方が訪れて下さっているようで、驚くやら嬉しいやら。
さて、その「ちりとてちん」、福井ロケ終了後の2007年6月26日から、NHK大阪放送局でスタジオ収録を開始。
まずは小浜編、そして7月23日から8月5日までの2週間に渡る大阪ロケを挟み、8月13日からは大阪編の収録へ。
「共演者の皆さんがとても濃いキャラクターで、私は消えて無くなってしまうかも・・・と不安になりました。」
スタジオ収録開始にあたってのインタビューでそう答えるしほりん。いやいやいや、そんなことはないでしょう!笑
しかしながら、濃いメンバーに囲まれてのお芝居以外にも、イントネーションの異なる言葉に加えて三味線や落語を習得する必要があるから、本当に大変だ。しほりん、自分の色はしっかり出せたかな?
そんな訳で、今回のテーマは「ちりとてちん」が収録されたスタジオについて。
第5週放送後の11月3日にNHK大阪放送局で開催された、「ちりとてちん ドラマスタジオ見学」の様子をご紹介。
実際に「ちりとてちん」を収録しているスタジオに入ってセットを間近に見られるという、素晴らしいイベントだった。
今となっては貴重な“消えて無くなってしまった”セットの雰囲気を、少しでも味わってもらえたら幸いだ。
当日は、受付で渡された入館証を首にかけて、エレベーターで8階へ。
関係者以外はまず立ち入ることが出来ないであろう場所にやってきたと思うと、胸が高鳴る。
最初にモニターがずらりと並んだ部屋を見学し、その後スタジオ内へ。
見学できたのは、草若邸のセット。周囲をぐるりと1周する形で見て回る。
まずは玄関と、庭の入口にある枝折戸。
喜代美ちゃんは、落語「愛宕山」の声に導かれるようにしてここから庭へと入っていき、草若師匠と出会った。
表札は「吉田仁之助」。これが草若師匠の本名らしい。「徒然草」の吉田兼好にちなんでいるようだ。
続いて、離れの内弟子部屋へ。まずは草々さんの部屋。
落語関係の本が並び、あの古い座布団もある。そしてなにより、壁の穴。つい、まじまじと眺めてしまう。
「師恩 忍耐 努力」「笑わせる 腕になるまで 泣く修行」の張り紙は、草々さんの座右の銘か。
畳の上には鉄亜鈴。その時は、草々さんが体を鍛えるシーンなんてあったかな? と思ったに過ぎないのだが・・・。
それがまさか、後になってあの様な使われ方をする事になろうとは。
一方、こちらが喜代美ちゃんの部屋。
姿見が置いてあったりと、それなりに女の子の部屋らしくなっている。壁の穴を隠すように掛けられたカレンダーの日付は、1995年12月。
ここでしほりんが日々撮影に臨んでいるのかと思うと、感慨深い。それにしても、予想外に狭い空間で驚いた。
そして、こちらが離れと庭との間にある通路。
喜代美ちゃんが草々さんの名前を呼びながら部屋の戸を叩くと、背後から彼が現れたりする場所。
次に、母屋へ。まずは草若師匠の部屋。
落語関係の資料が並び、亡きおかみさんの遺影が飾られている。
その隣が、稽古場。
喜代美ちゃんが「くしゃみ講釈」状態になった部屋が、ここ。
そしてその奥が、居間。
草若師匠ご愛飲のお酒「松錦」の一升瓶もちゃんと置かれている。
その隣が、次の間。
鍋を被った喜代美ちゃんが、箒で草々さんを殴ろうとしたのが、この場所。
そして、廊下を隔てた向こう側が、台所。
食卓等の調度品も、実際に見るとかなり小さめな作りなのがよく分かる。
テレビカメラで映すと大きく見えてしまうので、実物の八掛け程度の寸法で作ってあるとのこと。
スタジオ内の見学コースはここまで。続いて上がった9階は、通常の見学コーナー。
ここからは、セット全体を見下ろすことができた。
直下には草若師匠の部屋と稽古場、中央には庭と枝折戸、左手には離れが見える。
以上で、スタジオ見学は終了。こうしてセットを間近に眺めてみると、細部にまで凝った作りに感心すると共に、益々「ちりとてちん」に親近感が湧いてきた。
この日以降、これまで見過ごしてきたような細かい点まで気になり出したのは言うまでもない。
ちりとてちん 第5週「兄弟もと暗し」
今週もまた軽快なテンポで飛ばしましたが、短い時間に盛りだくさんのエピソード、そして巧みな伏線。本当に面白いですね!
エーコが載った新聞記事の切り抜きを大切に保管していた、恐竜好きの草々さん。しかし、「ワダキヨミさん、どっかで聞いたような・・・。」って、まだ名前すら覚えてもらえない、あまりに可哀想な喜代美ちゃん。
「恐竜好きなんですか?」と話題を振ったものの、恐竜は「速い!」「姿勢が悪い!」としか言えず、エーコの様に気の利いた話が出来ないところが、また辛いですよね。二人の恐竜談義を上の空で聞く表情が切なかったです。
「エーコとおったらビーコになってしまう自分が嫌い。」と、劣等感に苛まれる喜代美ちゃん。でもエーコだって、ビーコといるからエーコになってしまう訳で・・・。清海の「清」は、アホの喜六とコンビのしっかり者、清八の「清」ですか。
わざわざ草々さんに、化石の本当の発見者は喜代美ちゃんだと言いに来たエーコって、本当にええ子ですよね。
もっとも、危ない所を助けてもらったのに、彼のことを「社会勉強」としか思っていないのもどうかなと思いますが。
とにかく、草々さんがエーコに恋をしてしまったことで、スピード失恋した喜代美ちゃん。
せっかく彼に自分の正直な気持ちを語ったのに、それをエーコの話にしてしまうなんて、もう、何やってんだか・・・。
草々さんが半年ぶりに落語に打ち込み始めたと思ったのに、取り組んでいたのは、なんと「次の御用日」。彼の“初恋の人”が登場する噺だけに、未だにエーコのことを引き摺っているのは明白。
満面の笑顔で耳を傾けたのも束の間、次第にいたたまれなくなって、泣きながら部屋を飛び出していった喜代美ちゃんが切ないですね。
そんな状況から逃げるようにして、おじいちゃんの命日を口実に小浜の実家に帰ったものの、家族はどことなくギスギスとした雰囲気で、とても癒されそうにない喜代美ちゃん。
お母ちゃんから魚屋食堂の前で喧嘩の芝居を迫られるに至って、ようやく和田家を取り巻く厳しい現実を知ることに。
仏壇の前で手を合わせながら、自分が何とかしなければと気負ってみたものの・・・。
偶然五木ひろしに出会い、大急ぎでお母ちゃんを呼びに行っても、間が悪くて全く取り合ってもらえず。
小草若さんを実家に呼んで落語を披露してもらっても、それがむしろ裏目に出てしまうありさま。
結局、やることなすこと全て上手くいかないどころか、友春さんの件で騒ぎまで起こしてしまい、かえって迷惑をかけたと落ち込む始末。
家族のため、おじいちゃんとの約束を守るために奮闘したのに報われず、本当に可哀想でしたね。
焼き鯖を食べに小浜まで来た草々さんを実家に招いたものの、次第に彼を見ているのが辛くなり、必死に涙をこらえる喜代美ちゃん。
「私、お受けしたらあかんやろか。友春さんとの話。」こう切り出す彼女に、胸が痛みました。
「おじいちゃん、私、なんでこんななってしまうんやろ。」工房に駆け込み柱にもたれて泣く姿に、涙がこぼれました。
そんな彼女の気持ちを知らない草々さんが後を追って工房にやってきて、聞けと言う噺は「次の御用日」。
彼の思い過ごしとはいえ、自分の落語を「聞いていられない」と言った彼女の言葉を気にして、あれから毎日一生懸命稽古をしたそうで・・・。
そんな草々さんが、私はやっぱり大好きや!
最初は戸惑い気味の表情を見せたものの、次第に気持ちがほぐれていく喜代美ちゃん。いつしか笑顔が浮かび、それを見た家族もまた、笑いの渦に包まれて・・・。
つい先ほどまで、おじいちゃんの命日に家族みんなで笑うことなんか絶望的に思えたのに、計らずも彼女の笑顔がもたらした、この幸せなひととき。
この展開、本当に良かったですね。彼女が振り返って家族に見せた笑顔が、とっても印象的でした。
正平の手により繋ぎ合わされたテープからは、再び懐かしい声が。草々さんの指摘で、ようやく声の主が草若師匠だと気付いた喜代美ちゃん。
この運命的な出会いが、この先、彼女の人生にどのような影響を与えるのでしょうか。
家族みんなが自分の失恋に気付いていたことにショックを受けた喜代美ちゃんでしたが、「あんたは変わったんやないの。」というお母ちゃんの言葉に救われましたね。
彼女の成長を認め、暖かい眼差しで再び大阪に送り出してくれた小浜の家族、本当に素敵でした。
それにしても、すっかり「電話相談室長」と化した順ちゃんって、本当に味のあるキャラですよね。
エーコと草々さんが出会ってしまい「どうしたらええの~? 順ちゃん!」と泣き言をいう喜代美ちゃんに、「頑張って“ええ女”になりいな!」と、的確なアドバイス。
もちろん、喜代美ちゃんが考えていそうな事なんか、いつだってお見通し。
「そばにおったらいつか振り向いてもらえる、とか思うとんのとちゃうやろね?」
「いや、そ、そういうことは・・・。」
「思うとるんや・・・。あ~あ、未練がましい!」
「ちゃうって~。」
「やっぱり、草々さんのそばにおりたい!」
「言葉にせんといて、恥ずかしいで~。」
「やめときって。」
「順ちゃ~ん!」
「男は案外、いつまでもひとりの女を引き摺るもんや。そばにおったかてえらなるだけやで。」
ズバリ的中、順ちゃんの大予言! 笑
五木ひろしに会った際には、彼を見張るどころか、近所の文房具屋までひとっ走りして、ちゃっかりサインを、それも魚屋食堂宛てに貰っている順ちゃん。
欲しかったら自分で何とかしろと言わんばかりに、お母ちゃんを呼びに戻った喜代美ちゃんの分は貰っていないところが、なんとも彼女らしい。
とにかく、この二人の遣り取りは面白くて大好きです。順ちゃんの出番、多いと嬉しいのですが。
そして、今週もまた、しほりんのコミカルな演技が楽しめましたね。
妄想シーンでは、友春さんとの結婚が笑えました。社長婦人になってしまえば旦那は不要、あとは財産独り占め? 喜代美ちゃん、こわ~い!笑
それから、「はい。いかにも、五木ひろしです。」を聞いた後の、喜代美ちゃんの慌てふためきぶりといったら・・・。笑
「あっ、あの、あの、あの・・・、はっ、はっ、はっ、はっはっ、はっ、はっ、母が大ファンです!」
「それはどうも、ありがとう。」
「ちょっとだけ、お待ち頂いてもいいですか?」
「えっ?」
「呼んできますから、母を。今すぐ呼んできますから!」
この場面、本当に可笑しかったですね!
さて、小浜から大阪に戻った喜代美ちゃんに対して、「お前、俺の妹になってくれへんか?」と頼み込む草々さん。
そういえば、「前はおったんやけどな。兄貴が1人、弟が2人。みんないてへんようになってしもた。」と言っていましたが・・・。
はたして、彼の真意はいったい何処に? 来週もまた楽しみですね。
ひっそりとスタートしたこのブログにも、予想に反して多くの方が訪れて下さっているようで、驚くやら嬉しいやら。
さて、その「ちりとてちん」、福井ロケ終了後の2007年6月26日から、NHK大阪放送局でスタジオ収録を開始。
まずは小浜編、そして7月23日から8月5日までの2週間に渡る大阪ロケを挟み、8月13日からは大阪編の収録へ。
「共演者の皆さんがとても濃いキャラクターで、私は消えて無くなってしまうかも・・・と不安になりました。」
スタジオ収録開始にあたってのインタビューでそう答えるしほりん。いやいやいや、そんなことはないでしょう!笑
しかしながら、濃いメンバーに囲まれてのお芝居以外にも、イントネーションの異なる言葉に加えて三味線や落語を習得する必要があるから、本当に大変だ。しほりん、自分の色はしっかり出せたかな?
そんな訳で、今回のテーマは「ちりとてちん」が収録されたスタジオについて。
第5週放送後の11月3日にNHK大阪放送局で開催された、「ちりとてちん ドラマスタジオ見学」の様子をご紹介。
実際に「ちりとてちん」を収録しているスタジオに入ってセットを間近に見られるという、素晴らしいイベントだった。
今となっては貴重な“消えて無くなってしまった”セットの雰囲気を、少しでも味わってもらえたら幸いだ。
当日は、受付で渡された入館証を首にかけて、エレベーターで8階へ。
関係者以外はまず立ち入ることが出来ないであろう場所にやってきたと思うと、胸が高鳴る。
最初にモニターがずらりと並んだ部屋を見学し、その後スタジオ内へ。
見学できたのは、草若邸のセット。周囲をぐるりと1周する形で見て回る。
まずは玄関と、庭の入口にある枝折戸。
喜代美ちゃんは、落語「愛宕山」の声に導かれるようにしてここから庭へと入っていき、草若師匠と出会った。
表札は「吉田仁之助」。これが草若師匠の本名らしい。「徒然草」の吉田兼好にちなんでいるようだ。
続いて、離れの内弟子部屋へ。まずは草々さんの部屋。
落語関係の本が並び、あの古い座布団もある。そしてなにより、壁の穴。つい、まじまじと眺めてしまう。
「師恩 忍耐 努力」「笑わせる 腕になるまで 泣く修行」の張り紙は、草々さんの座右の銘か。
畳の上には鉄亜鈴。その時は、草々さんが体を鍛えるシーンなんてあったかな? と思ったに過ぎないのだが・・・。
それがまさか、後になってあの様な使われ方をする事になろうとは。
一方、こちらが喜代美ちゃんの部屋。
姿見が置いてあったりと、それなりに女の子の部屋らしくなっている。壁の穴を隠すように掛けられたカレンダーの日付は、1995年12月。
ここでしほりんが日々撮影に臨んでいるのかと思うと、感慨深い。それにしても、予想外に狭い空間で驚いた。
そして、こちらが離れと庭との間にある通路。
喜代美ちゃんが草々さんの名前を呼びながら部屋の戸を叩くと、背後から彼が現れたりする場所。
次に、母屋へ。まずは草若師匠の部屋。
落語関係の資料が並び、亡きおかみさんの遺影が飾られている。
その隣が、稽古場。
喜代美ちゃんが「くしゃみ講釈」状態になった部屋が、ここ。
そしてその奥が、居間。
草若師匠ご愛飲のお酒「松錦」の一升瓶もちゃんと置かれている。
その隣が、次の間。
鍋を被った喜代美ちゃんが、箒で草々さんを殴ろうとしたのが、この場所。
そして、廊下を隔てた向こう側が、台所。
食卓等の調度品も、実際に見るとかなり小さめな作りなのがよく分かる。
テレビカメラで映すと大きく見えてしまうので、実物の八掛け程度の寸法で作ってあるとのこと。
スタジオ内の見学コースはここまで。続いて上がった9階は、通常の見学コーナー。
ここからは、セット全体を見下ろすことができた。
直下には草若師匠の部屋と稽古場、中央には庭と枝折戸、左手には離れが見える。
以上で、スタジオ見学は終了。こうしてセットを間近に眺めてみると、細部にまで凝った作りに感心すると共に、益々「ちりとてちん」に親近感が湧いてきた。
この日以降、これまで見過ごしてきたような細かい点まで気になり出したのは言うまでもない。
ちりとてちん 第5週「兄弟もと暗し」
今週もまた軽快なテンポで飛ばしましたが、短い時間に盛りだくさんのエピソード、そして巧みな伏線。本当に面白いですね!
エーコが載った新聞記事の切り抜きを大切に保管していた、恐竜好きの草々さん。しかし、「ワダキヨミさん、どっかで聞いたような・・・。」って、まだ名前すら覚えてもらえない、あまりに可哀想な喜代美ちゃん。
「恐竜好きなんですか?」と話題を振ったものの、恐竜は「速い!」「姿勢が悪い!」としか言えず、エーコの様に気の利いた話が出来ないところが、また辛いですよね。二人の恐竜談義を上の空で聞く表情が切なかったです。
「エーコとおったらビーコになってしまう自分が嫌い。」と、劣等感に苛まれる喜代美ちゃん。でもエーコだって、ビーコといるからエーコになってしまう訳で・・・。清海の「清」は、アホの喜六とコンビのしっかり者、清八の「清」ですか。
わざわざ草々さんに、化石の本当の発見者は喜代美ちゃんだと言いに来たエーコって、本当にええ子ですよね。
もっとも、危ない所を助けてもらったのに、彼のことを「社会勉強」としか思っていないのもどうかなと思いますが。
とにかく、草々さんがエーコに恋をしてしまったことで、スピード失恋した喜代美ちゃん。
せっかく彼に自分の正直な気持ちを語ったのに、それをエーコの話にしてしまうなんて、もう、何やってんだか・・・。
草々さんが半年ぶりに落語に打ち込み始めたと思ったのに、取り組んでいたのは、なんと「次の御用日」。彼の“初恋の人”が登場する噺だけに、未だにエーコのことを引き摺っているのは明白。
満面の笑顔で耳を傾けたのも束の間、次第にいたたまれなくなって、泣きながら部屋を飛び出していった喜代美ちゃんが切ないですね。
そんな状況から逃げるようにして、おじいちゃんの命日を口実に小浜の実家に帰ったものの、家族はどことなくギスギスとした雰囲気で、とても癒されそうにない喜代美ちゃん。
お母ちゃんから魚屋食堂の前で喧嘩の芝居を迫られるに至って、ようやく和田家を取り巻く厳しい現実を知ることに。
仏壇の前で手を合わせながら、自分が何とかしなければと気負ってみたものの・・・。
偶然五木ひろしに出会い、大急ぎでお母ちゃんを呼びに行っても、間が悪くて全く取り合ってもらえず。
小草若さんを実家に呼んで落語を披露してもらっても、それがむしろ裏目に出てしまうありさま。
結局、やることなすこと全て上手くいかないどころか、友春さんの件で騒ぎまで起こしてしまい、かえって迷惑をかけたと落ち込む始末。
家族のため、おじいちゃんとの約束を守るために奮闘したのに報われず、本当に可哀想でしたね。
焼き鯖を食べに小浜まで来た草々さんを実家に招いたものの、次第に彼を見ているのが辛くなり、必死に涙をこらえる喜代美ちゃん。
「私、お受けしたらあかんやろか。友春さんとの話。」こう切り出す彼女に、胸が痛みました。
「おじいちゃん、私、なんでこんななってしまうんやろ。」工房に駆け込み柱にもたれて泣く姿に、涙がこぼれました。
そんな彼女の気持ちを知らない草々さんが後を追って工房にやってきて、聞けと言う噺は「次の御用日」。
彼の思い過ごしとはいえ、自分の落語を「聞いていられない」と言った彼女の言葉を気にして、あれから毎日一生懸命稽古をしたそうで・・・。
そんな草々さんが、私はやっぱり大好きや!
最初は戸惑い気味の表情を見せたものの、次第に気持ちがほぐれていく喜代美ちゃん。いつしか笑顔が浮かび、それを見た家族もまた、笑いの渦に包まれて・・・。
つい先ほどまで、おじいちゃんの命日に家族みんなで笑うことなんか絶望的に思えたのに、計らずも彼女の笑顔がもたらした、この幸せなひととき。
この展開、本当に良かったですね。彼女が振り返って家族に見せた笑顔が、とっても印象的でした。
正平の手により繋ぎ合わされたテープからは、再び懐かしい声が。草々さんの指摘で、ようやく声の主が草若師匠だと気付いた喜代美ちゃん。
この運命的な出会いが、この先、彼女の人生にどのような影響を与えるのでしょうか。
家族みんなが自分の失恋に気付いていたことにショックを受けた喜代美ちゃんでしたが、「あんたは変わったんやないの。」というお母ちゃんの言葉に救われましたね。
彼女の成長を認め、暖かい眼差しで再び大阪に送り出してくれた小浜の家族、本当に素敵でした。
それにしても、すっかり「電話相談室長」と化した順ちゃんって、本当に味のあるキャラですよね。
エーコと草々さんが出会ってしまい「どうしたらええの~? 順ちゃん!」と泣き言をいう喜代美ちゃんに、「頑張って“ええ女”になりいな!」と、的確なアドバイス。
もちろん、喜代美ちゃんが考えていそうな事なんか、いつだってお見通し。
「そばにおったらいつか振り向いてもらえる、とか思うとんのとちゃうやろね?」
「いや、そ、そういうことは・・・。」
「思うとるんや・・・。あ~あ、未練がましい!」
「ちゃうって~。」
「やっぱり、草々さんのそばにおりたい!」
「言葉にせんといて、恥ずかしいで~。」
「やめときって。」
「順ちゃ~ん!」
「男は案外、いつまでもひとりの女を引き摺るもんや。そばにおったかてえらなるだけやで。」
ズバリ的中、順ちゃんの大予言! 笑
五木ひろしに会った際には、彼を見張るどころか、近所の文房具屋までひとっ走りして、ちゃっかりサインを、それも魚屋食堂宛てに貰っている順ちゃん。
欲しかったら自分で何とかしろと言わんばかりに、お母ちゃんを呼びに戻った喜代美ちゃんの分は貰っていないところが、なんとも彼女らしい。
とにかく、この二人の遣り取りは面白くて大好きです。順ちゃんの出番、多いと嬉しいのですが。
そして、今週もまた、しほりんのコミカルな演技が楽しめましたね。
妄想シーンでは、友春さんとの結婚が笑えました。社長婦人になってしまえば旦那は不要、あとは財産独り占め? 喜代美ちゃん、こわ~い!笑
それから、「はい。いかにも、五木ひろしです。」を聞いた後の、喜代美ちゃんの慌てふためきぶりといったら・・・。笑
「あっ、あの、あの、あの・・・、はっ、はっ、はっ、はっはっ、はっ、はっ、母が大ファンです!」
「それはどうも、ありがとう。」
「ちょっとだけ、お待ち頂いてもいいですか?」
「えっ?」
「呼んできますから、母を。今すぐ呼んできますから!」
この場面、本当に可笑しかったですね!
さて、小浜から大阪に戻った喜代美ちゃんに対して、「お前、俺の妹になってくれへんか?」と頼み込む草々さん。
そういえば、「前はおったんやけどな。兄貴が1人、弟が2人。みんないてへんようになってしもた。」と言っていましたが・・・。
はたして、彼の真意はいったい何処に? 来週もまた楽しみですね。