The Liberty Web
Daily News Clip
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8549
より転載

「なぜ日本はノーベル賞が多いのか?」 中国国営メディアの問いは日本自身も戒とせよ
{D209AFA3-DC87-4AE5-9591-E1E30C2439DD:01}


2014.10.10

青色発光ダイオード(LED)を開発した日本人研究者3人にノーベル物理学賞の授賞が決まったことについて、このほど中国の国営メディア・新華社通信は、「日本はなぜこんなに多くのノーベル賞を取れるのか」と問いかける記事を配信した。
 
似たような問いで有名なのが、中国で最も尊敬される科学者・銭学森(せん・がくしん)の、次のような言葉だ。「なぜ中国の大学は、1949年以降、世界に通用する独創的な思想家や画期的な科学者をただの一人も生み出していないのか」。
 
「銭の問い」と呼ばれるこの問題意識は、単に中国のプライドに関わるものではない。米シカゴ大学名誉教授でノーベル経済学賞受賞者のロナルド・コース氏は、この独創性や発明の貧弱さが、「中国成長の最大のアキレス腱」と指摘する。
 
中国は長年、「世界の工場」として経済成長してきた。しかし、賃金の安さで東南アジア諸国などに勝てなくなり、現在、岐路に立たされている。今後とも経済成長を続けるには、イノベーションを起こし、独創的な技術や発想で戦う、かつての「ソニー」や「グーグル」に匹敵する企業を生み出さなければならない。
 
それを実現するには、中国に「アイデア自由市場」が必要だ、とコース氏は主張する。これは、「アイデアを創り、交換するプロセス」のこと。大学や企業で自由な議論や研究を行える環境や、インターネットや出版を通して、アイデアを自由に交換し合う場だ。そこから、多くの科学者や起業家が生まれ、経済が発展する。
 
だが、中国ではこの「アイデア市場」が、当局の厳しい管理下にある。
 
メディアに厳しい統制がかけられているのは有名だが、大学にも研究・教育の自主権がほとんどない。中国政府の教育部(日本でいう文部科学省)が、大学の「党書記」と「学長」を任命する。学位取得課程も、全て教育部の承認が必要だ。研究費用もほぼ政府が負担しているため、各大学は革新的な研究や、経済発展に貢献する研究をしたくても、教育部の意向に従わざるを得ない。そこからは、自由なアイデアは生まれにくい。
 
もちろん、日本も他人事ではない。日本のノーベル賞受賞者には「アメリカ帰り」が多く、彼らは声を揃え、日本の研究環境の不自由さを指摘する。STAP細胞の騒動の本質も実はそこにある。日本の科学界は、旧態依然とした「常識」で若い芽を摘んではいけない。
 
今回、中国の国営メディアの報道は、日本をほめる形になっているが、その日本の科学界がまだまだ不自由であることを考えれば、裏返せば、発展の余地があるということを意味する。「繁栄には自由が必要」という真理は、中国のみならず、日本にとってもカギとなるだろう。(光)
 
【関連書籍】
幸福の科学出版 『究極の国家成長戦略としての「幸福の科学大学の挑戦」』 大川隆法著

幸福の科学出版 『「未来産業学」とは何か』 大川隆法著

【関連記事】
2014年11月号記事 幸福の科学大学 待望論

2014年6月号記事 これは天才科学者への異端審問だ - それでもSTAP細胞は存在する 優秀な研究者は国の宝

2014年3月号記事 習近平がネット管理組織トップに就任 「情報」だけで崩壊する共産国の脆弱さ



日本人3氏がノーベル賞受賞、中国は複雑な反応「また日本人?しかも3人とは!」「中国に共産党がある限り…」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141008-00000003-rcdc-cn より転載

2014年10月7日、2014年のノーベル物理学賞は青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇名城大教授(85)、天野浩名古屋大教授(54)、中村修二米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)の3氏が受賞した。


中国の各メディアもこのニュースを一斉報道。中国版ツイッター・微博(ウェイボー)にはユーザーからのコメントが相次いだ。以下は主なコメント。

「日本こそアジアの光。日本がなければアジアはアフリカより遅れていた」
「LED開発の功績は国籍を超えて、全人類の発展につながる。おめでとう!」
「やっぱ日本はすげーわ」

「また日本人?しかも3人だと!」
「中国に真の科学者はいない」
「民主がなければ、科学は生まれない」

「科学には自由な発想が必要。中国ではムリ」
「中国は教育を1から見直すべき」
「中国に共産党があるかぎり、ノーベル賞受賞なんて考えるな」

「偉大な中国はノーベル文学賞1つだけ。小日本(日本の蔑称)は22人が受賞。どういうこと?」
「純粋に中国籍の科学者は存在しないのか」
「いつもブタやイヌとののしってばかにしている日本人に負けた中国人は、つまりブタやイヌ以下ってことさ」(翻訳・編集/本郷)

「自由主義」に基づく研究開発を 日本人3人がノーベル賞を受賞
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8542 より転載

今年のノーベル物理学賞受賞者に、青色発光ダイオード(LED)開発に功績のある赤崎勇・名城大教授と天野浩・名古屋大教授、中村修二・米カルフォルニア大サンタバーバラ校教授の3人が選ばれた。
 
赤崎氏と天野氏は、名古屋大学で実験を繰り返し、青色発光ダイオードを開発。また、中村修二氏はダイオードの量産化に成功し、世界初の製品化を実現した。この青色発光ダイオードの開発によって、赤色、緑色発光ダイオードと合わせて全ての色を出せるようになり、照明やテレビなど様々な製品の開発につながった。
 
受賞のニュースは8日付各紙の一面を飾った。しかし、発表後に注目を集めたのは、中村氏がアメリカ国籍となっていたことだ。
 
中村氏は、2001年、青色発光ダイオードの開発当時、所属していた日亜化学工業を相手取って裁判を起こしたことで有名になった。開発で会社にもたらした利益と比べ、自身が得た対価があまりに少ないとして、会社に200億円の支払いを求めたが、最終的には会社側が中村氏に約8億円支払うことで和解している。
 
今回の記者会見でも中村氏は、日本の研究者が抱える問題について次のように話した。 
「日本の会社で発明してもボーナスをもらうだけ。アメリカでは会社を立ち上げられる」「日本はしがらみ、年齢、年功序列とかで、本当に自由にのびのびと研究できる環境ではない。日本の科学者、技術者が永遠のサラリーマンみたいになっちゃう悪いシステムがある」
 
中村氏同様、これまでにノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎氏は1970年にアメリカ国籍を取得。また、国籍は変えていないものの、江崎玲於奈氏も受賞時はアメリカで研究していたし、化学賞を受賞した下村脩氏や根岸英一氏もアメリカ在住だった。国を豊かにする優秀な科学者が、日本を出て行ってしまっているのが実情だ。
 
中村氏は2000年に渡米した時のことを振り返り、「共産主義の国から、自由主義の国に引っ越した感じだった」と話す(8日付産経新聞)。STAP細胞の論文をきっかけに、日本の科学界では「ガバナンス」を強化し、「信頼性」を高めることが大事だという議論が繰り広げられている。しかし、管理ばかりで自由に研究ができなくなれば、新たな発見は出なくなる。
 
日本の研究人材の空洞化は現実に進んでおり、このままでは海外流出は加速する。今年、日本の科学界は注目を浴び続けているが、今こそ「自由主義」へと生まれ変わることが、科学技術立国を目指すための必須条件と言える。(晴)
 
【関連書籍】
幸福の科学出版 『「嫉妬・老害・ノーベル賞の三角関数」守護霊を認めない理研・野依良治理事長の守護霊による、STAP細胞潰し霊言』 大川隆法著
 
幸福の科学出版 『ロケット博士・糸川英夫の独創的「未来科学発想法」』 大川隆法著
【関連記事】
2014年6月号記事 これは天才科学者への異端審問だ - それでもSTAP細胞は存在する 優秀な研究者は国の宝
 
2009年5月号記事 宇宙産業で 不況をブッ飛ばせ!