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より転載


長崎「原爆の日」平和宣言 非核化は中国などの「約束」が前提?
2014.08.09
 
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長崎は9日、69回目の「原爆の日」を迎えた。同日、長崎市で行われた平和祈念式典の平和宣言で、「集団的自衛権」に言及したことが注目を集めている。「集団的自衛権の議論を機に、『平和国家』としての安全保障のあり方について様々な意見が交わされています」として、日本国憲法に込められた戦争をしないという誓いが揺らぎ、市民に懸念が広がっていると発言した。
 
「集団的自衛権」を入れるように強く求めたのは識者や被爆者でつくられる長崎平和宣言起草委員会であり、長崎市はこれまで2回求めを退けた。その理由として田上富久・長崎市長は「一日も早く核兵器をなくすという思いは一致しているが、安全保障にはさまざまな意見がある」(8日付毎日新聞電子版)と説明していたが、委員会の最終会合の後も委員から強い要望が上がり、結果的に「集団的自衛権」という文言が入れられた。
 
被爆都市である長崎市が世界に向けて核兵器廃絶のメッセージを出すことは重要だ。しかし、それは現実の国際政治を踏まえたものであるべきだろう。
 
毎年、長崎平和宣言では、日本、韓国、北朝鮮を「非核兵器地帯」にする「北東アジア非核兵器地帯構想」の検討を始めるよう提案しており、今年も宣言に盛り込まれた。しかし、この構想が成立するには、あくまでも中国、アメリカ、ロシアが日・韓・朝を攻撃しないと約束することが前提だ。中国が国際法を無視して周辺国を侵略し、軍事力で恫喝している現状を鑑みれば、あまりに非現実的だ
 
長崎が平和の実現を求めるならば、アジアの安全保障上の脅威になっている中国に対してこそ非核化を要求すべきだろう。
 
もし、起草委員会が求めるように集団的自衛権の行使が認められないままであれば、日本は個別的自衛権しか行使できない。つまり、中国との間に有事が発生すれば、中国の核兵器と直接向き合うことになる。そうなれば、日本は核武装しなければ自国を守れないことにもなりかねず、非核化どころではなくなるのだ。
 
被爆地である長崎からのメッセージは国際的に大きな影響力を持つ。平和宣言が無法国家を野放しにする内容でなく、正義を前提とし、現実に日本の平和、アジアの平和、世界の平和へとつながる内容であってほしいものだ。(晴)
 
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幸福の科学出版 『「集団的自衛権」はなぜ必要なのか』 大川隆法著
 
幸福の科学出版 『自由の革命』 大川隆法著
 
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