The Liberty Web
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より転載 

【各紙拾い読み】
「ブラック企業批判」の行き過ぎは危険
2014.08.02
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こども園 補助金で迷走(読売新聞)

来年度から実施される、幼児・保育教育を総合的に行う「認定こども園」の新制度をめぐって、園児数が多い施設ほど運営収入が減ることが分かり、国が制度の見直しを検討している。
 
⇒4万6000人(2011年度)の待機児童を解消するため、政府は、余剰する幼稚園が保育を行う「認定こども園」を普及させようとしてきた。だが、来年度以降の新制度では、大規模施設に対する補助金が想定よりも低くなる。これを受け、少なくとも55園が、認定返上を検討するなど、認定こども園を増やす制度目的とは逆行する事態となっている。これでは、政府は人口を増加させる気があるのかと疑問を持たざるを得ない。待機児童の解消のみに重点を置くのではなく、さらなる児童の増加を見込む抜本的な制度設計が必要だ。
 
 
尖閣など158無人島に名称

政府の総合海洋政策本部は、これまで名前がなかった日本の領土である158の島に、名前をつけたことをホームページ上で公開した。尖閣諸島の一部である5つの島も含まれており、同諸島の領有権を主張する中国を念頭に置いた措置と言える。政府は、名付けた島を地図や海図などに反映させ、領有権の強化につなげたい考えだ。
 
⇒早速、日本の動きに対し、中国が反発している。外務省の秦剛報道局長は、「釣魚島と付属の島は中国固有の領土であり、中国側は既にすべての島について命名している」と述べ、日本側をけん制した。中国にとっては、日本による無人島への命名は形式的なもので、効力を持つものとは捉えていない様子。中国から尖閣諸島を守るには、同島への自衛隊の配備などを進める必要があるだろう。
 
 
学生ら労組で対抗 ブラックバイト許さない(東京新聞)

正社員が不足しているために、学生アルバイトが重労働などを強いられていることに対し、都内の学生を含む約20人が、労働組合「ブラックバイトユニオン」を結成した。会見で、佐藤学共同代表は、「経済的に苦しく、バイトを簡単に辞められないことに付け込んで過酷な働き方をさせている企業も多い」と語り、相談窓口を開設する意向を示した。
 
⇒記事では、ブラックバイトの定義として「学生であることを尊重しないアルバイト」としている。正社員並みの責任を課されたり、学業に支障をきたすほどの重労働などが、それに当たるという。 しかし、雇用者や顧客の側から見れば、学生であることを理由に仕事がレベルの低いものであっていいわけではない。ブラック企業批判については、「過酷な働き方」に焦点を当てすぎて、「働く意味」を考えないのであれば、資本主義精神そのものの否定につながりかねない。報じる側のマスコミは、本当に是正すべき悪質な個別企業の問題を、産業界全体の問題のように捉えて、日本の経済力を削ぐ方向にミスリードすべきではない。(慧)
 
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2013年11月号記事「ブラック企業」批判は資本主義の精神を傷つける - The Liberty Opinion 3
 
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