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より転載


野々村兵庫県議の号泣会見は、最悪の釈明会見の事例 謝罪に言い訳や自己主張は不要
2014.07.04
 
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政務活動費の使い道に疑惑がかけられている、野々村竜太郎・兵庫県議の号泣会見が、新聞やテレビ、ネットで取り沙汰され、海外でも報じられている。
 
野々村県議は昨年度、城崎温泉、福岡、東京など195回の日帰り出張を行うなどして、約300万円もの交通費を政務活動費から支出。しかし、義務付けられている領収書の添付がなく、明確な活動報告も行っていないことが指摘された。
 
釈明会見では、適切な支出だったと主張しつつ、号泣。「政務活動費は大事だが、議員という大きなくくりの中ではごくごく小さいものだ」などと開き直る場面も見られた。だが会見後、3日夕方までに、県の議会事務局や広聴室に、「議員を辞職すべき」「政務活動費を返還すべき」「泣けばいいというわけじゃない」などの抗議のメールや電話が、737件寄せられたという。
 
現在のところ、不正使用が確定したわけではないが、今回の野々村県議の会見は、最悪の謝罪事例を示している。
 
まず、なんら反省の姿勢が見られない。税金を政治活動と無関係なことに使ったと疑われているのに、納得できる説明が一切なく「ごくごく小さいもの」などと開き直っている。
 
そして、自分を選んでくれた有権者への誠意が感じられない。会見で野々村県議は、「この世の中を変えたい。その一心で一生懸命訴えて、やっと議員になったんです」と、泣き叫んでいたが、自分たちの税金が有効に使われていないかもしれないという有権者の疑問や不安に答えることなく、「議員の立場を失いたくない」という自分勝手な主張だけが印象に残る。
 
これと似たものが、ゴーストライター問題の佐村河内氏の「謝罪会見」だ。佐村河内氏も疑惑を追及されて逆上し、ゴーストライターをしていたことを告白した作曲家にすべて責任転嫁して、さらに印象を悪化させた。
 
一方、STAP細胞問題で不正を追及された小保方氏の会見には、氏の誠実さが感じられた。
そもそも小保方氏の論文には、明らかな改ざんや不正は見当たらず、画像の取り違えのミスがあっただけであり、謝罪の必要性は低い。だが、自ら記者会見を開き、研究に関する疑問に回答し、自らのミスによって共同執筆者や上司の手を煩わせたことを謝罪した。
さらに、所属研究機関である理化学研究所に対して「裏切られたという気持ちがあるか」という記者の問いに対しても、「そのような気持ちは持つべきではないと思っています」と述べ、言い訳はしなかった。
 
その結果、世論は変化。会見後には小保方氏を擁護する声が急増し、マスコミも批判的論調を緩めた。
 
大切なのは、日ごろから神仏の目から見て恥じない生き方をしているかどうかではないか。そういう人は、たとえ厳しい批判の場に立たされても、素直に自らの非を認めることができる。
だが、心にやましいものがあり、何とか隠そうとするなら、その心の動きは他人からも見透かされる。
 
野々村県議は、もし過ちがあるなら素直に認めて反省していただきたい。「この日本、世の中を変えたい」などと語っていたが、日本を変える前にまず自らの心を変えるべきだ。(佳/冨)
 
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