【読む !幸福実現TV】
第84回 2012/10/18放送
次期中国国家主席
習近平の野望(2)

http://www.hr-party.jp/new/2012/31765.html
より転載


白倉:そして、中国共産党大会を11月8日に控えているんですが、こちらが。



黒川:中国の人民解放軍は、事実上、中国の共産党が握っている軍だということです。形の上では中華人民共和国中央軍事委員会というものが管理しているんですが、これは中国共産党の軍事委員会とイコールです。すなわち、中国共産党が握っている。そして、この中国共産党の中央軍事委員会のトップが、国家主席ですね。これは胡錦涛さんが出ていますが、これが習近平氏に自動的に替わることになります。そうすると、習近平氏がいかなる人物か、これが日本の国防にも大きく関わってきます。

白倉:それで「野望を探る」という今日のテーマなんですね。

黒川:そうですね。予習でもあります。

小島:人間グーグル的視点で、着々と迫ってまいります。



黒川:習近平氏は今回、党の大会において総書記という役職に就きます。これが中国共産党では一番偉いんですよ。小島さん、なんで書記が一番偉いか、わかりますか。

白倉:首相のほうが下って、不思議ですよね。

小島:これは中国共産党の代表だからですよね。

黒川:私も実は小学校時代、クラスの委員で書記をやっていたんですけど。

白倉:ぴったり。

黒川:そうなんですよ。

小島:一番偉かったわけですか?

黒川:いやいや、全然偉くなくて。学級会でクラス委員が書いたやつを、一生懸命ノートに。

小島:なんかノートに書かされる。

黒川:そう。「お前、書いとけよ」とか言われて、ノートに一生懸命書いて。

小島:よく几帳面な方が書記になりますよね。私もそう思っていて、北朝鮮とか中国とか「総書記」というと、ただの議事録係かなと。

黒川:議事録係じゃなくて、一番偉い人。中国共産党は建前は平等なんですね。だから、そういう事務の中で一番偉い人が書記だと。書記が何を記録したかによって、その会議の決定が決まりますよね。変えることもできる。

小島:変えちゃうんですか(笑)。

黒川:まあ、そういう立場、権力を持っているということで、書記が偉くなったということですね。これが中国共産党の立場です。これが今回の共産党大会で、習近平氏が総書記になります。そして、来年3月に、今度は中国の全人代という国会みたいなもの、3000名ぐらい集まる大きな大会があります。ここで、国家主席になります。これは大統領みたいなものですね。英語で言うと国家主席はPresidentです。こちらが首相です。こちらは日本の首相みたいなものですね。行政の長です。ここに李克強という方がなります。もう内定しています。

白倉:何やら、歴史的なものが出てきました。



黒川:歴史的な話になってまいりますが、これから習近平はどういう人物かということで、歴史のおさらいをしたいと思います。中国は第四世代。今、習近平氏は第五世代と言われています。第一世代は、皆さんご存じの毛沢東。中国を建国した方です。だけど文化大革命が起こって、大混乱になりました。

そして第二世代から、中国の改革解放路線というものが始まっていきました。今、経済的に急成長しているのも、鄧小平の改革路線から始まりました。毛沢東の時はなかったのが、ここから急速に経済成長し始めます。毛沢東はどちらかというと、先軍政治です。それが鄧小平になって、改革解放路線になりました。

そして、江沢民。日本にもありましたが、高度経済成長に入っていきました。この高度経済成長期に、同時にこの国の柱をつくるために、ナショナリズム、愛国心を高めるために反日教育が江沢民時代から始まりました。

白倉:90年代後半から強まったんですね。

黒川:そうですね。急に始まってきました。教科書問題とかも、かなり。

小島:89年の天安門事件直後からですね。

黒川:そうですね。そこで国家がバラバラになりそうなところを、反日ということでまとめていったわけですね。


そして第四世代、こちらが今です。胡錦涛さんが入ってきて、高度経済成長は続けるとともに、いろいろな問題が、経済格差とか環境問題、これもひどいものがありますが、こうした問題が出てきました。



では、習近平さんはどんな色なのかということですね。中国には2つや3つの派閥があると言われています。鄧小平以来の改革解放路線は、北京を中心としたものです。今、胡錦涛さんも入っていますが、共産主義青年団(共青団)というグループがあります。今、実権を持っています。これはどういう方々かというと、改革解放路線、あるいはエリート路線ですね。

太子党の習近平氏は、二世ですね。お父さんが偉かったようです。特権階級の方です。それに対して、共青団というのは成り上がっていったような、昔でいえば中国の科挙というのがありますね。試験を受けてエリートになっていった。そういう世代です。鄧小平の改革解放路線とか、格差是正とか、あるいは国際協調主義ですね。どちらかというと、日本でいうリベラル。ぴったり一致はしないのですが、イメージとしてリベラルとか、日本でいう民主党とか、そういう方向です。江沢民氏のほうが、毛沢東の路線に近い。上海閥とも重なっています。既得権益が強い、どちらかというと日本でいえば保守。右翼か左翼かといえば、より左ということで、ちょっと日本と逆でややこしいのですが、保守、既存の権力基盤、あるいは権益があるんですね。この都市であればいろいろリターンガ入ってくるとか、太子党というのはそういう結びつきが強い。汚職も多いです。軍も握っている。それから対外的にも流れの中で強硬路線です。江沢民さんもそうでしたが、対日強硬派でもあります。太子党の習近平氏も、赤いグループです。軍が第一、対外強硬路線ですね。



小島:青のほうは、経済が第一という感じですか。

黒川:近いかもしれないですね。こっちも経済というか、既得権益は強い。どちらかというと、赤いほうが原理主義に近い。絶対的に共産主義までもっていこうと。こちらは、どちらかというと、ちょっと自由主義のほうに近い。

小島:青だと、格差が広がりますね。今、格差のところを突いて。

黒川:ついてきていますよね。

小島:昔の共産党の平等時代に戻そうじゃないかと。貧しさの平等がよかったな、みたいな感じに。

黒川:そうですね。今回失脚した薄熙来さんは毛沢東というのを出してきて、昔の平等な時代に戻ろうよと。今は格差がひどいじゃないかと。

小島:うまいところを突いてますよね。

黒川:うまいところを言ってきますよね。日本でも保守とリベラルは揺れていますが、中国の中でも揺れている。その中で、習近平は強行派だということです。こうした形で、共青団と太子党との対立がある。



習近平と仲がよかった薄熙来さんという人が、今年3月に失脚しました。これは太子党のグループ、いわゆる二世議員ではありませんが、そういうグループで一緒に仲が良かった方で、ライバルでもあったんです。その方がいろいろ汚職があったり、奥さんの問題があって失脚したということです。これは今の胡錦涛国家主席がこちらを追い落とすと同時に、太子党の勢力を削ぐという狙いもあったということですね。

白倉:視聴者の皆さん、ついてこられていますでしょうか。

小島:コメントが出てこなくなったから、見てるのかなと心配になりました。コメントを打つ手が、みんな止まっている。ここからですよ。

白倉:これは何の写真ですか。



黒川:これは、今回の反日デモですね。

白倉:そうそう。毛沢東の写真がたくさん出てました。

小島:そうなんですよ。そこらじゅう出てました。

黒川:いっぱいあったんですよ。それ、不思議に思わなかったですか。



実は、今回の反日デモの背景には、習近平氏がいたということ。これは9月19日の産経新聞でもすっぱ抜いていますが、それより前に、『中国と習近平に未来はあるか』の中で、産経よりも前に収録された霊言で、習近平氏が「反日デモの裏には俺がいるんだ」ということを言っています。操っていたんだと。



小島:反米デモも俺がやったと。

黒川:そうですね。言ってますね。

小島:私じゃないですよ。習近平(笑)。イスラムの反米デモ。

黒川:その中で、毛沢東とかを復帰していこうという流れに入っています。習近平氏による巻き返しです。薄熙来氏が追い落とされて。そういうのを反日を使ってやると。太子党にとっては、反日は得意なほうです。こういう大規模なデモをやって、これはとんでもないです。日の丸を焼く。他国の国旗を焼くなんて、許されないことですよ。



小島:日本で他国の国旗を焼いたら、逮捕されますからね。

黒川:日本でですね。他国の国旗を焼いたら逮捕されるんですけど、中国は「愛国無罪」だといって堂々とやっている。何でもありです。これは日本車が横転しています。とんでもない。これは、乗っているのは中国人ですよ。日本人じゃないです。それを横転させられて。



小島:むちゃくちゃですね。

黒川:中の運転していた中国人の方も、助けてくれと言ったら、まわりから売国奴めと。日本車に乗っているだけで、ですよ。そういうふうに言われてリンチにあったという、痛ましい事件ですね。

小島:ジャスコの焼き討ちに参加して、戻ってきたら自分が乗ってきた日本車も焼かれていたと。

黒川:ありましたね。情けないコメントがありましたね。

小島:もう呆然として立っている方もありましたね。

■習近平の野望(3)へ続く