受験に関してお母さんに任せっきりのお父さんは多いと思いますが、受験に限らず、子供にとってお父さんとの関わり方は成長する過程においてとても重要だと思います。

 

 特に男の子。最も身近にいる大人の男性であり人生の先輩となるのがお父さん。

 もっと話をしたいけど、お姉ちゃんや妹より口下手なため、自分のことを表現できずお父さんともうまくコミュニケーションがとれない息子。

 もっと甘えたいし、もっと一緒にいたいけど、お父さんの膝の上にはすでに妹が、そして生き物図鑑を一緒にめくっているのはお姉ちゃん。お父さんも甘え上手な娘たちを優先させて、息子は後回し。そんな中で育ってきた男の子が受験だからと言って、急にお父さんに進路相談できるわけがなく、中学生、高校生と大きくなればなるほど、思春期もあり素直に話を切り出すことはできません。

 でも、息子としては、将来に深く関係し、多額の出費を伴う「受験」という人生におけるこの重要インシデントについてお父さんにも話を聞いてもらいたいんだと思います。

 

 友人の知り合いの話。

 数学が不得意で悩んでいた息子。話を聞いたお父さん、仕事から帰った後、時間を見つけては、息子に数学を教えていたとのこと。そしてこの息子さんは見事、第一志望の難関大学に合格。

「神~~~!!」

 ここまでしなくてもいいです。ただ、職場の同僚や部下から、受験や出身大学の話を聞いたり、ネットで受験情報を集めて子供に話をすることはできるはず。自分の職場や職種、その将来性など自身の経験をふまえた話をすることも、とても大事なことだと思います。

 

 知り合いの現役医師である、お父さんの話。

 私立医大が不合格だった息子に「こんなところも受からないのか~!!」と、普段は「おはよう」も言わないのに、そういうことだけは、ため息まじりで言ったそうですが、そのお父さん、受験情報が全然更新されていません。

 お父さんが受験生だった頃の30年前と比べて、その医大の偏差値、今は15以上、上がってますから~。 

 今、受験生だったら、お父さん、あなた簡単に受かりませんから~。

 こうして、心無いお父さんの一言に子供は傷つき、不信感しか抱かず、そして、いつまでたっても打ち解けられない、子供にとって、ただ「お金を出してくれる人」でしかなくなるのです。

 

 ここで問題です!!

 英語が苦手なA太郎。学習レベルの同じ英単語「tease」と「torture」、秒で覚えたのはどちらの単語でしようか?

 

    

 

 答えは「torture(トーチャー)」。意味は「拷問にかける」です。わかりますか?

 A太郎は、「とうちゃんを 拷問にかける」と覚えたのです。

 こんな親子関係では受験も成功しないというお話でした。