フジロック雑感(14)~トークはいらない | Surf’s-Up

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音楽の話を中心に。時にノスタルジックに

コステロでがっつり盛り上がり、いよいよ3日目のヘッドライナー


おそらく、最高動員数を記録するであろう、Radiohead。


ステージにはいくつか分けられたスクリーンが用意される。


すごい人になるだろうと思い、位置取りをやや左横にした。


横にすると少し遠いけど、比較的人の頭が邪魔にならない。


押し寄せることもあんまりないし。


オープニングはLotus Flower。


PVの妖しいダンスを見せてくれるのかと思ったが、


肉眼ではわからなかった。


サイドのスクリーンも演出用になっていて、トムの姿ははっきりわからない。


むしろ僕の方からは、ジョニーのほうがよく見えた。


驚くのはライブでの再現力。


Bloom,Morning Mr Magpieなんか難しいんじゃないかと思っていたけど、全くの杞憂でした。


トータルではやはり,The King Of The limbsの世界観を


幽玄さを控えめに、肉体性を強く出したような感じだった。


そんな中に、過去の曲もしっかりとマッチしていた。


特に2回目のアンコールが怒濤の流れで


疲れているんだけど、そのときはすっかり忘れてしまうくらい陶酔していた。


でもでも、


ちゃんと観ているんだけど、観た気がしないというか。


すごくよかったのに、自分は何を観ていたんだろうという、そんな印象。


Atoms For Peaceの時はひたすら「すげー」って思っていたんだけど


今回は何がすごいとか、全く考えることなく、ただただ鳴っている音に身を任せていたように思う。


それこそ、トムがしゃべらなければ2時間ずっとその状態だったかもしれない。


だって、「イラッシャイマセー」とか言うんだもん。


僕が観た中で、たぶん一番ふざけていたフロントマンだったと思う(笑)


トムは間違いなく人間なんですが、


生み出されるものはやっぱり「あの世」よりでした。



僕が体験したものは何だったのか?


そして、トムはあれでいいのか?


「感動」よりは「検証」の気持ちを抱きながら会場を後にしました。


ゲートに書かれた、「See You Next Year!」の文字。


当然です。