ロス出身の4人組。ベーシストは女性。
甘いメロディーに、ディストーション・ギター、そしてドリーミーなキーボードが重ねられ、美しくしなやかなサウンドを構築しています。ヴォーカルの声が若干ビリー・コーガンに似ています。
そのせいか「スマパン・ミーツ・シューゲイザー」なんて言われ方もしているよう。そして、ビリー・コーガンもこのバンドのことを絶賛しているらしい。
確かにメンバー構成からいっても、どうしてもスマパンの影がちらつきます。
スマパンというバンドは割と個々のベクトルが違う方向を向いているんだけど、それがかえって、ビリーやジミーの狂気を浮き上がらせていたようなところがあると思う。不完全故の得体の知れなさがあったというか(ダーシー、イハごめん)。ビリーの場合、ある程度「やりにくい」くらいのほうが、爆発できたんじゃないかな。
シルヴァーサン・ピックアップスは、全員のベクトルが同じ方向を向いているような気がします。バンドとしての意思統一はされているなと。ただ、まじめすぎるかな。スマパンに比べると、凄みにかける感じはします。
でも「Zeigest」よりは好きです。今のスマパンに欠けている、不穏さ不気味さを醸し出すエネルギーみたいなものを随所に感じさせてくれるからです。特に「LAZY EYE」の中盤でのブライアンの咆吼には、ゾクッとするものを感じます。
マイブラの新作もなかなか拝めそうもない今、やはりこういう音はツボに入ります。応援したいし、サマソニあたりに来そうな予感。
Silversun Pickups/LAZY EYE