ゆっくり時間流れろ ゆっくり涙流れろ  | Surf’s-Up

Surf’s-Up

音楽の話を中心に。時にノスタルジックに

Syrup16g


彼らのラストアルバムは


「解散」を決めたバンドが全てを吐き出した故に生み出すことのできた


新しい始まりを予感させるアルバムとなった。




五十嵐は、このアルバムを「万感のアルバム」と称した。


聞き手も万感の想いで、このアルバムの美しい楽曲達を受け止めているのでないだろうか。


これまでの作品と明らかに違うのは、かつて無いほどの「強さ」と「優しさ」に満ちているところだろう。


同情や媚びを一切廃する人間だからこそできる、痛々しいほどストイックな表現だ。


劣等感や猜疑心、踏みにじられる想いやなんか


誰もが抱える「闇」な部分に、本当の「光」があることを、


思いもよらぬ言葉と、どこまでも美しいメロディーで表現してきたのだ。





「終わり」の先にあるもの


誰だって一度は手にしてみたいもの


絶望の中に内包されている一縷の希望


最後になって、彼らはそれを僕たちと共有しようとしてくれたように思う。


ずっと届かなかったものに届いた感じ。


「届いた」というより「届いてしまった」感じ。


まだまだ追いかけたかった。


でも、彼らは「届ける」ことを選んだ。


うまくは言えないけど


今はそれを大事に抱きしめていたい。



イマジネーション


さぁ 終わりにしよう 何もかも

そこから何かが始まるさ

当たり前に感じていた

光は砂のように消えた

自分だけ苦しいと

どこかで思っていたのかな

優しさを履き違えて

あなたに押しつけてばかり


最後のチャンスと

わかってたのに


成功するのが すべてとは

今でも思っていないけど

守る為強くなる

必要はあるんじゃないか


最後のチャンスだと

わかっていたのに


つかめない


たくさんの歌

たくさんの想い出が

イマジネーション

体を突き抜けていく


あなたの帰る

場所はあるから

イマジネーション

名前を呼んでくれ


どんなに遠くても

迎えに行くよ

いつまでも


最後のチャンスだと

わかっていたのに

何が怖いんだろう


つかめない

たくさんの歌

たくさんの想い出が

イマジネーション

体を突き抜けていく


あなたの帰る

場所はあるから

イマジネーション

名前を呼んでくれ


たくさんの歌

たくさんの想い出が

イマジネーション

体を突き抜けていく


あなたの帰る

場所はあるから

イマジネーション

名前を呼んでくれ


どんなに遠くても

迎えに行くよ

いつまでも


いつまでも


いつまでも



Word by Takashi Igarashi



ありがとう、シロップ。