MATSURI SESSION in ASAHIKAWA City | Surf’s-Up

Surf’s-Up

音楽の話を中心に。時にノスタルジックに

旭川は北海道第2の都市ながら、ライブに来るアーティストが極端に少ない。

逆に旭川よりも小さい帯広や函館の方がよく来ている。帯広や函館は地域的に札幌から遠いということもあるのだろうけど、旭川はいつも見事にスルーされる。でも、これには諸説があって、我々の中でまことしやかに囁かれているのは「旭川はノリが悪いから」というものである。また、チケットの売れ行きも悪いらしく、一昨年佐野元春なんか半分くらいしかいなかったものなぁ。さほど大きなハコじゃないのに。


しかしながら、それでも時々はやってきてくれる。先月はLostageがめちゃめちゃ小さいハコにやってきてくれました。


そして、このGW、絶好の機会になんとMATSURI STUDIOからZAZEN BOYSが!!!

向井くん(年下なので)初来旭。


18:00というかなり早い時間にスタート。向井くんは、頭にビールケースを載せながら登場。それをおもむろに置き、その上に立ちながら


 「MATSURI STUDIOからMATSURI SESSION をひねりあげて、ここASAHIKAWA CITYにやって参りました、ZAZEN BOYSです」


 Crazy Days Crazy Feelingからスタート。どのアルバムからもバランスよく選曲されていたが、どのアルバムも似通っていなく色が強いので、ややとっちらかって聞こえなくもないのだが、バンドの強固なアンサンブルがその感覚をねじ伏せてしまう。やっぱりこのバンドのグルーヴは半端ではない。特に松下敦は凄いなと感じた。個人的にはアヒトは好きだったが、この人事交代は正直正解だっただろう。アヒトはアヒトでしかなかったが、松下さんのドラムはボンゾ的カタルシスを十分に感じさせてくれました。


 アンコールはお約束のKIMOCHI。実はこの曲は自分の中では凄く違和感のある曲だった。「貴様に伝えたい 俺のこのキモチを」というのがあまりにもストレートに感じられて。そういう気持ちをむしろ全く違った言葉で語るのがザゼンだと思っていたのです。でも、このライヴでその気持ちは見事に飛んでいった。つまり、伝えたいという衝動は、もうそのままで表すしかないんだろうなって思ったから。もうぼかしようのない現実なんですよね。それがすごく伝わってきたのです。最後はステージに上げた女の子をお持ち帰りした向井くんですが、やはり絶対的な信頼を置ける表現者の一人です。

zazen