[青山]●『ブノワ東京』フードフランス(前編)● | [渋谷&恵比寿]ランチ・ジャーナル

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~渋谷・恵比寿のランチを中心に美食を探すフォトブログ~



たとえ恵比寿ではなくたって、女には、行かねばならぬランチがある。



-ということで、フレンチを愛する人のみならず

グルメファンならぜひとも足を運びたい

ベルフードフランスベル が9月10日(木)~15日(火)の間、

青山の『ブノワ東京』 さんで開催されるということで

初日にはりきってお邪魔してきました。


そう、ミシュランも認めるフレンチの名店『ブノワ東京』も、一時的なクローズ後

昨年のうちに無事復活。その後、今年6月に東京・大阪開催された第一回目に続き

今年東京で2度目となる今回のフェアでも、世界を舞台に活躍する名プロデューサー

アラン・デュカス氏肝いりの新進シェフによる未知のフレンチの世界が

繰り広げられるというのだから、行かないわけにはゆきませんべ。
「フードフランス」の詳細はこちら


アラン・デュカス氏により発掘された

目立たないフランスの地方や田舎で日々働く、若く才能溢れるシェフたち。

伝統の良さも、既成概念に捉われないチャレンジの魅力も知る彼らが

日本人好みのテイストに縛られることなく、自由に腕を奮う新たなフレンチ。

ご当地パリの開催では、ジャーナリストやセレブたちが熱い視線で注目し

次世代のフレンチ界を担うとされる有名シェフも誕生するというこのイベント

今回はどんな期待の星が訪日したのか楽しみです。

ちなみに期間中はランチ、ディナーとも「フードフランス」専用メニューとなり

昼・夜いずれも、訪日の若手シェフによるコースメニューを提供。

ランチ:8,400円/15,750円、 ディナー12,600円/15,750円 で

15,750円のコースは昼・夜共通。


期間終了後、16日からは通常メニューに戻ってしまうそうなので

今回のスペシャルメニューに興味のある方は、忘れないうちに行くべし。

ランチのL.O. 14:30、予約はした方が安全。  『ブノワ東京』


今回は2人で8,400円/15,750円両方のコースをいただいて

前編(8,400円)、後編(15,750円)の2本に分けてお届けします。

ではさっそく前編を。



▼ラ・ポルト青山(246を挟んで青学向かい)11Fの『ブノワ東京』はパリのエスプリがいっぱい
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▼胸も躍る陽射しの空間。室内の素材はすべてフランスから輸入
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 世界中の名士に愛されるというパリ本店もこんな感じなのでしょうかね。

 ちなみに訪問は今回で2度目。前回の記事はこちら


▼ではでは早速、「フードフランス」スペシャルランチをいただいてみます
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▼まずは食前酒のシャンパン
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 金色から白へと弾ける泡。ワクワクしてしまいます。

▼Champagne-nv-Laurent Perrier-Brut(左)で喉を潤し、メニューを眺めていると…
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▼…発 見♪

●[渋谷&恵比寿] ランチ・ジャーナル-4

 今回のフェアのシェフ、ブノワ・ボルディエ氏です。ボルディエ氏は、普段はイル・ド・フランス

 地方の4つ星ホテル『レ・ゼタン・ド・コロー』でシェフを務めているのだとか。

 パリとヴェルサイユの中間に位置し、その名が語る通り画家のカミーユ・コローも愛したという

 絵画のように美しい森と湖畔の景色の中に佇むオーベルジュ。

 詩情あふれるその土地で、果たしてどんなクリエイティヴが生み出されたのでしょうか…

 思わず胸が高鳴ってしまいます。


 では早速

▼サレは玉葱とハーブのトルティーヤ&レグリース風味のクラッカー

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 玉葱とハーブのトルティーヤは、柔らかなオムレツの上に玉葱のジュレのクルネが乗り、

 シナモンパウダーがかけられています。手前のペーパーの中には、塩とレグリース(甘草)で

 味付けされた、カリッと揚げられたラビオリのクラッカーが。

▼いずれもナイス♪珍しい味。シャンパンとも合います。レモンの入ったパン(右)も美味
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▼アミューズは海老のコンソメ
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 白海老にポロ葱、ニンジン、玉葱、トマト、白ワインを加えて作ったコンソメをリキュールで

 味付けし、ゼラチンを軽く加えてゼリー状に仕上げたというコンソメ。

 その上に海老とニンジンのブリュノワーズが。フワっとレモンジュースの香りもします。


 ※↓ここから数箇所、解説の誤りを訂正しています


▼親切で楽しいプルミエ・メートル・ドテルの北平さん
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 じつはお料理とともに、北平さんはじめ、お店の方たちのパーソナリティがとてもナイスです。

 ミシュランお墨付きのレストランだからと言って、お客さん、気取る必要全然なし。

 お店の方たちとの軽快なお喋りで、自然体でリラックスして、

 次世代フレンチも緊張せずに楽しむことができます。嬉しいですね。

 お店の人が面白い との会話が楽しい。

 私の場合それって、お料理以上に と同じくらい大事なことだったり。

▼前菜は牛肉のタルタル、セージ風味
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 細かく切った牛モモ肉に、ライム、エシャロット、リンゴ、セージ、クルトンなどを加え

 オリーブオイルで合わせたタルタル。

 とてもさっぱりしつつ、いろいろな味わいが重なり合ってる、初めての味わい。


 …ここまで、良い意味で王道フレンチのこってりさを巧みに排除したかのような

 素材本位のアレンジが印象的。またいずれも野菜の味がとても重要な役割を担っていて

 お料理の印象はとてもヘルシーです。なるほどぉ…
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▼そして魚料理はイトヨリのポワレ、ジャガイモとイカ墨、オリーブとディル
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 鉄板でサッと焼いたイトヨリ鯛のフィレの上に、ディルと賽の目に切った青リンゴ、

 グリーンオリーブオイル。さらにアクセントのピーマン・ド・エスプレット。

 イトヨリ鯛の下にはフォン・ブランとイカ墨で火を加えたジャガイモが。

 この仕様になんとなくボルディエ氏の個性を感じます。バター、クリームより野菜と果物。

 バター、クリームも意外に使っているそうですが、途中でこれを落とす工程があるんだとか。

 美味しいのにくどくない、さっぱりしているのに美味しい。

 その不思議なバランスと満足感が、彼のクリエイティヴの大きな魅力のような気がします。


▼肉料理は豚バラ肉のコンフィ、茄子のスモーク エキゾチックスパイス
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 100℃の油で8時間じっくりコンフィされた、ロール状に巻かれた豚バラ。その上にザクロ、

 パッションフルーツ、赤パプリカ、ピーナッツ、シブレット、生姜、胡瓜が乗ってます。

 目にもじつにビューティホーです。奥はジュ・ド・ヴィアンドのソースでいただくキャビア・ド・

 オーベルジーヌ(焼き茄子のみじん切りとにんにくを合わせたタルタル状の料理)。


▼豚バラのコンフィ、ビア・ドーベルジーヌともに個性的。そしてやはり…ヘルシーな印象
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 このフレンチならお昼にしっかりいただいても、おなかにもたれる心配はなさそう。

 そのせいかどうかミドルのビジネスマンのグループも見かけました。

 メイン2種まで、なるほど従来のフレンチの枠に捉われない

 まるで昔、初めてハワイリージョナルクイジーンと呼ばれるお料理に出会った頃のような

 新鮮なショックと心地よい感動を覚えました。

 これがボルディエ氏によるニューフレンチ。特徴的なのは"重くなく爽やか"。

 19世紀の風景画家が愛した田園から届いたのは

 野菜とフルーツを贅沢に取り入れた、素直で巧みで、そして幸福なアートでした。


▼デザートはパイナップルのマリネ、コリアンダー風味

 ココナッツのショートブレッド 赤 ピーマンのアイスクリーム
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 こちらも斬新。アイスクリームがハッとするほど、スイートな赤ピーマン。

 パイナップルはバニラビーンズ、粒コリアンダー、ライムジュースなどで風味づけした

 シロップに漬け込まれたもの。


▼こちらもユニークな美味しさです。最後にコーヒーと
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▼ミニャルディーズ
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 お皿の上に並んだのはフルーツコンフィのアマンディーヌ、キウイとローズマリーの

 パート・ド・フリュイ、胡桃のサブレ。

 澄んだ空気に包まれた、フランスの田舎の町に思いを馳せながらいただきました。

 これでフィニッシュ。すっかりエンジョイさせていただきました。

 まさに自由な感性で描かれた新鮮なフレンチ、美味しかったです。

 ごちそうさまでした!


▼食後は螺旋階段を降りて10Fのカフェ(右)へ
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 天井には階上のレストランと同様に、パリの青い空が描かれています。

 こちらもなんとも素敵な空間でまるでパリの街角。

▼そしてボルディエ氏のクリエイティヴが手軽に味わえるプレートランチも発見
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 こちらもおそらく、フェア期間中(来週火曜まで)のみ。 そしてさらに

▼厨房も覗かせていただいてしまい…
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 もうすっかり遅い時間でしたが、素敵なメンズたちがディナーの準備を始めていました。

 整然とした清潔なキッチン。このバックヤードから、あの美食は生まれる。

 さらに


▼潜入
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 カフェフロアの化粧室。

▼可愛いすぎます…。なんだかフランスの童話の中に入り込んでしまったみたい
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 すてきです。マジで。

▼というわけで、以上、フードフランスランチコース(前編)でした
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 後編はディナーとも共通という15,750円のコースです。

 さらにファンタスティックなフレンチの世界を、どうぞお楽しみに。


 #お料理に関する確かで詳しい解説は ブノワさんのスタッフブログ でぜひ。




 ●『ブノワ東京 』 (地図 )   「フードフランス」詳細 (09/10~09/15)