「前はさ、いつも誰かに見られたんだよねー」
Mさんは、一昨年まで、
いつも誰かに「見られていた」と言う。
アパートの部屋にいても、必ず「見られて」いた。
そのうちに「撃たれまくる」ようになり、入院。
治療を続けている現在は、
「見られなく」なり、「撃たれなく」なり、
平穏な暮らしをされている。
のーぷろぶれむ、と胸を張る。
一緒にウォーキングしてた時の事。
ふと、上から誰かに睨まれてる気がした。
…なんか、視線を感じません?
「えー、 今は見られなくなったから大丈夫よー」
Mさんは何も感じてない。
…でも絶対、つむじに突き刺さる視線が…。
……もしや私にも、注察妄想が?
そんな事を思いながら、空を見上げると…
二階の窓辺に、白にゃんこ。
窓越しからコチラをジーっと見下ろしてる白にゃんこ発見。
…白にゃんこに、めんち切られていた。
注察妄想ではなくて、
にゃんこに、めんち切られていたのに安心した
今日この頃。

