ワタシはこの数カ月、自分至上最強に生意気な
『2足のわらじ状態』の生活をしてた。
とあるクリニックの健診センターの保健師として、
ややセレブめな方々の
保健指導をさせていただいていた。
地位も名誉も、お金も心配は無い。
あとひとつだけ、どうしても手に入れたいのは、健康。老いない身体。
・・・おおまかには、そんな方々の集団が来るところとワタシは捉えていた。
しかも、関わるスタッフも、何だか自分らもセレブと勘違いしてるような人も
多い気がしてならなかった。
「○○様は超VIPだから、よろしく」
・・っていう、看護師。いちスタッフのお前さんは一体何様だ??
ワタシとおんなじ、安月給で働いてる庶民でなかったっけ。
そんなスタッフにも到底馴染めず、自分のカラーを閉じ込めて黙々と働いた。
そんな私の唯一の楽しみは、大好きなピカソの絵に間近で会える事 だけだった。
そのクリニックと精神科の訪問看護とは、色んな意味で両極端な世界だった。
・・・とにかく施設が無駄にキレイで、恐ろしく反エコ。セレブ感満載。
確かに最新の医療機器を備え、すげー医療が行われてる施設ではある。
でも、「万人向けの医療」という感じは皆無だった。
ごく一部の人たち向け。
だからこの1年、ワタシはずーっとアウェイで戦ってきた感がしていた。
せれぶ相手とは言え、無駄にペコペコするのだけはしないように心掛けた。
失礼のない応対、普通の礼儀があれば良いはず、と思って働いた。
まぁ、常にアウェイではあったが、今振り返ると、なかなかお目にかかれないような方々を相手に、興味深く面白い事もたくさんあった。
知らない事が沢山あった。
・・・色んなことを、勉強させてもらえたとは思う。
「ゴルフの前にバイアグラ飲むと、すごく調子良く疲れ知らずで
ラウンド回れるんだよ。ボクはいつも持ち歩いとるよ。」
・・・えっと。・・・ちょっと待て、もしもしおじいさん![]()
バイアグラって、クエン酸シルデナフィルって、
元々は狭心症の治療薬で。血管拡張を促進する作用によって、
男性陣のアチラも元気にしちゃう
ってなところから、
1時大ブームになってバカ売れしていたやつですよね。
結構、心臓発作とかで運ばれちゃうケースもありましたっけねぇ・・・
80過ぎのお爺ちゃまに、そんな使い方と知ってて
普通に処方している、どっかの主治医。
こういう医療も、東京のどこかで平然と繰り返されているみたいだ。
・・・お爺ちゃまが、何事も無く、今後も人生を謳歌してくれる事を祈るのみ。
・・・・・「せれぶ?なせかい」はワタシには似合わなかったが、
まぁ人生の中でしばし踏み込んでみたのはおもしろかったかも、と思う。
ワタシ的には耳まで赤くなるほど恥ずかしい制服
も、
受診者の方々をお見送りする「いってらっしゃいませ」 という、
メイドかよっ
っってツッコミたくなるような挨拶も、
今となっちゃあ、良い思い出だ。
なんだかんだ言うても、一緒に頑張ったり助けてくれたりした人たちには
とてもとても感謝してます![]()
そんな2足のわらじ生活も、おしまい![]()
恐ろしくも厳しくもある、でも相当に興味深くて面白すぎる
ホームグラウンド
な精神科へ、どっぷりと![]()