中1の前期、生徒会活動をしていた長女は物足りなさを感じていた。
小学校の頃はもっと生徒主体でやらせてもらっていただけに、「中学の生徒会は先生から指示された事をただやっているだけでつまんない」と言い出した。
ある日の生徒会会議で、文化祭のオープニングに生徒会が行う「文化祭での注意事項」決めの時、遂に長女は動いた!!
このままいくと、ただ注意事項を読むだけのつまらないオープニングになると危機を感じた彼女は…
「ハイッ!自信あります!!」と手を挙げた
1年のくせに、よくそこまで出しゃばれるなと思った(笑)
長女の面白おかしい、演技あり、ダンスあり、の企画は見事採用され
演者も決まり、被り物も作り、見事形になって
発案者の長女は監督役を貰い、先輩に対して
「そこ!もっとキモくお願いしますっ!」などの演技指導もしていたそう。
本番は見事に大バズりで、かなり笑いがおこって大成功だったみたいだ。
練習動画を見せてもらったけど、メイン役の先輩がダンス経験ありだったみたいで、キレッキレの動きでコレはイケる!と思った。
部活の部長にもなったし、後期はもう生徒会はやらず部活に集中しようかなと感じていた長女だが、担任の先生や部活の顧問に生徒会に向いていると、かなり背中を押されていた。
あまりやる気がなかった長女がやる気になった唯一の理由は…
後期は3年生は生徒会長には立候補できなくて(受験やら卒業式があるから?)生徒会長は1年、2年だけが立候補できるという理由だった。
「私、生徒会長に立候補する!!」
と言い出した長女。
えっ?!1年で?と思ったけど、それを言ってしまうとやる気をへし折る事になりそうで、とにかく応援した。
最初めちゃくちゃ応援してくれていた担任も、2年生からも生徒会長候補が出たと知って、かなり弱気になってきて、「別に生徒会長じゃなくてもいいねんで?」と意見が変わってきたらしい(笑)
でも彼女は「いや、会長で!」の一択だった。
生徒会選挙の受け付けの所にいた先生からも
「えっ?1年で生徒会長…?」
と、ありえない的な反応をされたらしい。
当然の反応だと思う。
その頃、担任の先生と話す機会があり先生は「もし落選した時の彼女のメンタルが心配で…」と心配してくれていた。
でも私は「大丈夫ですよ!」と答えていた。
なぜなら、彼女は小学生時代からバレエを通して大きな挫折も成功体験も経験していたから。
失敗も全て経験として自分の中に残り、その経験全てが今の自分をつくっている事を既に理解していたから。
当時、周りから「いや、無理やろ!笑」な反応が嫌で会長に立候補した事は誰にも言わなかったらしい。
「絶対私に1票入れてね!」なども言わなかったらしい。何で仲の良い友達にさえお願いしないのか聞いたら「それは本人達の意思で決める事だから。」と男前な返事が返ってきた。
少し内気な小学校時代からの親友に応援演説もお願いし、彼女は本当に頑張ってくれた。
なぜなら全校生徒約900人の前で演説するというのは非常に勇気のいる事だから、人前に出る事が好きではない人にとってかなり過酷な行為だと思う。
前日練習でナーバスになってしまった親友ちゃんを見て、担任の先生は、どうしても無理なら別の友達に頼めるよう手配もしてくれたが、
「私が書いた長女ちゃんのいい所を自分で読む!」と頑張ってくれて感謝でしかない。
2年の先輩と長女の一騎打ちの生徒会戦が始まった。
演説の次の日が結果発表で、私は彼女が帰ってくるまで結果がわからないので本人以上にソワソワしていた。
正直、そこら辺に歩いてる下校中の知らない中学生に話しかけて結果を聞きたいぐらいの衝動にかられる(笑)
しかし、そんな事をすればただの不審者である。
部活を終え、やっと帰ってきた長女に聞くと
「生徒会長になれたよ!!」とピースした!
中1で生徒会長という笑ってしまう出来事になった。