1Q84 | 週末ガレージシェイパーのアルビレックス新潟観戦記

1Q84


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1Q84 (Book1・Book2)
村上 春樹


この本は話題になりましたねぇ。
話題になったのは良いんだけど、ジョージ・オーウェル『1984年』に由来するタイトル「1Q84」だけが先行し、あらすじさえも故意に隠されたこの作品。ブログで書く内容もどこまで書いて良いのか迷いました。が、とりあえず感想だけを前段で書き、詳細はネタバレありで書こうかなと思います。ネタバレありの詳細を見たい人は「続きを読む...」から表示して下さい。ちなみにアメブロの「続きを読む」設定はこのサイトの設定 を利用させて頂いております。どうもありがとうございました。


では、ネタバレなしの感想をば。
まず第一に、登場人物一人一人の人物像をイメージしやすい工夫がされていて物語に入って行きやすかった。これは想像力の乏しい私には非常に助かりました。あと私の中での村上春樹作品ってスタイリッシュなイメージがあるのですが、この作品も随所にそれが表れていてワクワクしながら読めました。


この作品は謎となる部分が非常に多く、客観的に見て読み難い部類に入ると思うのですが、それがあったから最後まで「あっという間」に読めちゃったんだと思います。


ネタバレなしだと、この辺までかな~。
と言うわけで、現在読み中の人やこれから読もうと思っている人はここまでにしといて下さいなー。続きを読むと後悔しますぜー。




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この物語は女性スポーツインストラクターで、体の構造を知り尽くした暗殺者の「青豆」としがない男性数学塾講師で作家を目指していながら、強引にふかえりの「空気さなぎ」を代筆させられてしまう(「てい」だが、いけない事だと思いつつ自分でも書きたい衝動が抑えられなかった)「天吾」という2人の視点から交互に描かれていきます。

そして青豆と天吾は月が2つある1Q84という世界に理由も分からないまま入り込んでしまい、それぞれ教祖とふかえりから「さきがけ」と言う宗教法人をかいしてひかれ合って行く…。

あらすじはこんな感じなのですが、Book1を読破しBook2の途中でこの記事を見てしまったのです。
<村上春樹さん>小説「1Q84」の第3部執筆中 来夏出版

まだBook2の途中だったってのがポイントなんですよ…、読む前って当然Book2で完結すると思うじゃないですか。それがBook2がまだ途中だってのに、これで完結しないんだと気付かされ相当テンションが下がりました(笑)。

だって、Book2の終盤に来ても全然謎だらけ。ほとんどの謎が着地していない。
リトルピープルとは?ビッグブラザー(こいつはジョージ・オーウェルの1984年の登場人物)とは?天吾はレシヴァになるのか?マザとドウタって最終的にどうなんの?つばさがドウタっぽいのは分かったが、さとえりはマザなのか?もしかしてドウタ?それとも両方出てた?天吾の前に現れた空気さなぎは幻だったのか?で、呼び合う青豆と天吾はどうなったのか?うーむ、謎だらけ。

それに読み終わったら読み終わったで「Book3に続く」の文字もない。
これはどうしたことなんだ?

…と、やりばの無い疑問を吐き出してからこの記事を見たかった!すんげー残念。このタイミングで記事を見てしまったことが。 Book1は1Q84年で言うところの4月~6月、Book2は7月~9月の内容が書かれています。そして続編があるということは、Book3は10月~12月、Book4は1Q85年の1月~3月が描かれるんでしょうか?楽しみですね。

ちなみに前に紹介した「のぼうの城」なんかは映画化すると良い感じにはまるなと思ったんですが、この物語はドラマや映画ではあらゆる意味で持て余すでしょうね。小説以外で一番はまる媒体は多分R-18のエロゲーもしくは江川達也のマンガ。(えーと、1Q84をけなしている訳じゃないです)

そして、この物語の中で連合赤軍らしき集団とオウム真理教っぽい集団とエホバの証人と思われる集団が出てきます(小学生の時に同級生だったエホバ信者君は元気で暮らしているかなぁ)。正直、私は一般的な日本人にありがちな無信教な人なので実際のところは分かりませんが、村上春樹さんは実際に取材を通して感じたことなどをリアルに書いているんじゃないかなと思いました。(輸血がどうとかの件はその同級生から聞いてたしね)

しかし、最終的に村上春樹さんが言いたかったことってなんなんだろう。結論から言うとまだ私には見えてません。これは続編を読めば分かってくるのでしょうか…。

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ちなみに私はこのBook1,Book2ともに図書館で借りて見たのですが、(色々な意味で)購入しても良いなと思わせる作品だと思います。まだの人は手にとって見るだけでもいかがですか?(笑)