えみるの赤いランドセル | 週末ガレージシェイパーのアルビレックス新潟観戦記

えみるの赤いランドセル

えみるの赤いランドセル
風見しんご著

はやいもので一年前の事になるのですね。
風見しんごさんの長女、えみるちゃんが青信号の横断歩道を渡っていて前方不確認の右折トラックにはねられて亡くなったホントに痛ましい事故が起こったのは。

事故後まもない通夜での会見で加害者への思いを聞かれ
(リポータのこの質問、愛する子供を失い憔悴しきっている人間にしても良い質問か?
 

「えみるはケンカが嫌いな子だった。後にいるのに…、今は言えない。」

と、えみるちゃんの位牌の前で自我を押し殺し気丈に対応した風見さんをテレビで拝見して涙があふれ出て止まらなかった。

自分が同じ立場だったら。と、娘の寝顔を見ながら考える。
私なら加害者に対する怒りにあふれ罵り倒しているだろう。

人間としても男としてもチチとしても完全に負けている。
すごい人間が大きな人だなとつくづく頭が下がる。

この本を読んで
妹のふみねちゃんの言葉で泣き、
ハハの言葉で泣き、
じぃじの短歌で胸が張り裂けそうになり、
当然、風見さんの切々と語る体験談で泣いたが、
(あと、欽ちゃんをすごいなとも思いました)

読み終えて感じるのは悲しみというよりも、えみるちゃんへの深い深い愛情だ。


女の子を持つ親御さんだけではなく、
車を運転する全ての方にも読んで欲しい本だなと思いました。


運転、気をつけよう。


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