絵本 | surferi-IDDMのhappylife

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2012年に突然1型糖尿病を発症しました。
新しい人生をブログにひとり言を書いていきます。
色んな方と仲良くなりたいです!

友達が一型の小学生向きに絵本を作ろうとしています。
良かったら、読んでみてくださいね。



タイトルは「あこちゃんとリンちゃん(仮)」です。



 びょういんには いっぱいちゅうしゃさんがいます。
 みんな、びょうきのひとがげんきになるために まいにちおおいそがし。
 いっかいちゅうしゃするだけで にんげんとバイバイするちゅうしゃもいます。
 でも、にんげんのおうちにもらわれていくいくちゅうしゃもいます。
 そのちゅうしゃのおなまえは「リンちゃん」といいます。
 
 リンちゃんは あこちゃんというおんなのこのおうちにいきます。
 「みんな、ばいばーい」と、りんちゃんは なかまのちゅうしゃにてをふります。
 きょうから りんちゃんは、まいにち あこちゃんをたすけるのです。
 リンちゃんは やるきまんまんです。

 あこちゃんは とうにょうびょうというびょうきです。
 あこちゃんが ごはんやおやつをたべるまえになると リンちゃんポーチからとびだして あこちゃんのおなかやあしに ぴょんととびのり あこちゃんがじぶんでちゅうしゃをするのをまっています。
「あこちゃん いたくないから だいじょうぶだよ」とリンちゃんは いつもあこちゃんをはげまします。
あこちゃんは リンちゃんを おなかにさして ちゅうしゃをしました。
「えらいね、あこちゃん。よくできたね。さあ、ごはんをたべよう!」と、リンちゃんは あこちゃんにいいました。 

リンちゃんは ちゅうしゃをして がんばっているあこちゃんがすきでした。
がっこうにいくときや おでかけをするとき いつも リンちゃんは あこちゃんのポーチのなかにいます。リンちゃんのリンは「となり」といういみなのです
だからリンちゃんは、あこちゃんのいつもとなりにいます。

でも あこちゃんは リンちゃんのことが すきではありませんでした。
だって おとなりのみゆちゃんや そのまたおとなりのゆうくんは リンちゃんをちゅうしゃしなくても ごはんやおやつがたべられるからです。
「あ~あ、リンちゃんなんかいやだな~」とあこちゃんはひとりごとをいいました。
それをきいてしまったリンちゃんはかなしくなりましたが あこちゃんのきもちが 
とてもよくわかりました。

つぎのあさ あこちゃんはおこっていました。
「ちゅうしゃしたくない! もうやだ~!」とママにいって、ちゅうしゃをしようとしないのです。
リンちゃんは ママのてのうえで ちゅうしゃをまっていました。
そして あこちゃんにいいました。
「あこちゃん。わたしのこと すきじゃないよね」
あこちゃんは こっくりとうなずきました。
「でも わたしは いつも あこちゃんのとなりにいて あこちゃんをたすけなきゃいけないの。ごめんね。ごめんね、あこちゃん」といいました。
あこちゃんは そのひ がっこうをおやすみしました。

リンちゃんは よる あこちゃんがねむっているときに こっそりびょういんにいきました。
そして なかまのちゅうしゃたちや おいしゃさんたちに どうしたらあこちゃんとなかよしになれるか きいてみました。
いちばん おおきいはりのちゅうしゃがいいました。
「おいらなんか いたいいたいって、おとなにもきらわれているよ」
やせっぽちなちゅうしゃちゃんは
「あたしは、いつもあかちゃんになかれてしまうわ」
すると それをきいていたおいしゃさんはいいました。
「でもね きみたちがいないと みんなとってもこまるんだよ。だから きらわれても がんばらなきゃ」
すると リンちゃんはいいました。
「でも わたし あこちゃんとなかよくなりたいわ。だって みんなとちがって まいにちいっしょにいるんだもの」
すると みんなは あこちゃんとどうすればなかよくなれるのか そうだんをしはじめました。

またつぎのあさ あこちゃんはちゅうしゃをするのをいやがりました。
ママも りんちゃんのいやなきもちがわかるので ないてしまいました。
リンちゃんは ぽーちのなかで きのうのよる みんなとはなしあったことをおもいだして ゆうきをだして ぽーちからとびだしました。
そして あこちゃんのてのうえにとびのって、
「あこちゃんは じょうずにおうたがうたえる?」とききました。
あこちゃんは なきながらちいさなこえで「…う、うたえる…」といいました。
「あこちゃんは なわとびできる?」とリンちゃんがいうと、
また あこちゃんは ちいさなこえで「な、なわとび…できる」といいました。
そして、リンちゃんは「かけっこはできる?」、「ドッジボールはできる?」、「ダンスはできる?」、「おえかきはできる?」と つぎつぎにきいていきました。
あこちゃんはぜんぶ「できる」とこたえました。すると あこちゃんのなみだがとまりました。

リンちゃんはにっこりわらって、
「ほら、あこちゃんはなんでもできるじゃないの。ちゅうしゃをしていても なんでもできるんだよ!」といいました。
そして、リンちゃんは、さいごにこうききました。
「あこちゃんのがっこうで あこちゃんと おんなじかおの おともだち いるかな?」
あこちゃんは くびをよこにふりました。
「そうだよね。あこちゃんは あこちゃんひとりしかいないの。ちゅうしゃをしてもしなくても あこちゃんはあこちゃんなんだよ」
あこちゃんは リンちゃんとママのかおを かわりばんこにみました。
ママは「そうよ。あこちゃんは あこちゃん。ちゅうしゃしていても りっぱなあこちゃんよ」といいました。

あこちゃんは リンちゃんをおなかにちゅうしゃしました。
そして あさごはんをぜんぶたべました。
リンちゃんは いつものように あこちゃんに
「よくできました。えらいね、あこちゃん」といいました。
あこちゃんは「うん、わたし えらかった」といいました。
 あこちゃんは ぽーちのなかに やさしくりんちゃんをいれてあげて
「きょうもよろしくね リンちゃん」と いいました。
そしてランドセルのなかにぽーちをいれて
「いってきまーす」といって げんきよく がっこうにいきます。

 カタカタゆれるランドセルのなかで リンちゃんは あこちゃんに すきになってもらえなくても ずーっとがんばろうとおもいました。
 そして あこちゃんのびょうきがなおったら あこちゃんとおわかれだけど あこちゃんのびょうきが いつかなおりますように とおいのりをしました。
はしっている あこちゃんは ちょっとだけ リンちゃんのことが 好きになっていました。

 おしまい。



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