撮影日記：「撮影最終日」

　
8月25日（火）　撮影39日目

撮影最終日を迎えた小栗組。撮影は順調に進んでいきました。

＊もうすぐ撮影も終わります…。



最後の撮影は、爆発する炎の素材を撮るために、千葉の奥地で行われました。

車が現場へと走り出します。山の入口のような場所に入ると、明かりと呼べるものが一切なくなりました。東京ではなかなかお目にかかれない、本物の暗闇が辺りを包みます。道、とは呼べないくらいの悪路を車が突き進みます。

車が激しく揺れ、そろそろ車が壊れるのではないかと思った頃、ようやく最後の現場へと到着。

そして、最後の瞬間は訪れました――。

小栗 「よーい、スタート」

爆発音と共に炎があがります。

小栗 「カット！　オーケー」

何度となく聞いた「オーケー」の声が、小栗組の夏に終わりを告げました。

次の瞬間、小栗監督が用意した打ち上げ花火が夜空に打ち上がります。

その後、スタッフ全員で手持ち花火をしました。

夏らしく花火に興じたあと、小栗監督はスタッフ全員をねぎらい、「ありがとうございました」と、感謝の気持ちを伝えました。

でも、小栗監督にはこの時まだ、監督として編集作業が残されていました。

さらに翌日からは、主演するドラマのクランクインが迫っていることもあり、そちらの準備にも追われることになります。

その後、俳優業と並行しながら編集を行い、2010年1月、『シュアリー・サムデイ』は無事、完成を迎えました。

劇中、何もかもが上手くいかない５人が、忘れかけた何かを取り戻そうと必死にあがく姿は、見る人すべてに勇気と感動を与えてくれます。

小栗監督をはじめ、キャストとスタッフが一丸となって臨んだ『シュアリー・サムデイ』。そのタイトル通り、“いつか、きっと”という思いになれること間違いなしです

この作品に関わった全員の熱い思いをぜひ、劇場で感じてください


＊暑い＆熱い夏でした…！
　


赤坂匡介 （撮影現場ライター）