全日本遠征組が出発した今日、私は母校を訪れていました。
関西選手権の出漕手続きで高校ボート班の恩師に書類への捺印を頂きに行きましたが、着いた時から同じ位置で鳴り続けている羽音が気になり、帰る前に目を遣ると、その正体は蜂でした。
なんとも哀れな蜂です。
少し横にそれれば、開いた玄関から外に出られるのに、目の前のガラス窓の向こうの「外の景色」に向かってガラスに頭を擦り付ける事しかできない哀れな蜂。
しばらく蜂を見つめながら、ふと自戒の念を抱きました。
もしかしたら私も「哀れな蜂」かもしれない。
昔スマホのソーシャルゲームで遊んでいた時に他のプレイヤーと話した事を思い出しました。
年上で社会人だった彼の座右の銘は「夏虫疑氷」
夏の虫は冬を知らず、世間に氷というものがある事も知らないという意味で、見識や見聞が狭い事の喩えです。
あの蜂も自分の視野の中だけで外に行こうとせずに他の方向に向かって飛んでみたら、或いは外に出られたかもしれないのに。
私が玄関を出る時には、飛ぶ事にも疲れたように窓枠を這っていました。
玄関横の事務室に数名の事務員は居るものの、1匹の蜂なんか気に留める人は居ない。
彼は結局外に出られたのだろうか。
(追伸)
全日本組、選手もスタッフもファイト!!🔥
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