失礼します、3回生の荒木です。

落ちました、極寒の水路に。今後の対策のためにそのときのことを書こうと思います。

整調のオールが外れ、オールが水中に吸い込まれていって、それと同時に菜々花ちゃんが水面に倒れていきました。私も落ちると思いながら、岸から近いことを確認して、艇が岸に当たらないように自分の体を盾にして落ちていきました。ここまで一瞬の出来事だと思いますが目の前の光景がスローになり、瞬間的に頭フル回転で色んなこと考えました。

その後は艇とオールと後輩のことしか頭にありませんでした。外れたオールを探して回収して、艇をぶつけないように岸に運んで。焦っている菜々花ちゃんの顔と、混乱している由華里ちゃんの顔を見て、「自分がしっかりしなきゃ、冷静でいなくちゃ」と必死でした。助けに来てくれた後輩に指示を出したところまでは良かったのですが、同期の真綾と小鞠の姿を見たときに気が抜けました。そこからは体の震えが止まらなくて、呼吸ができなくて。

沈したときは人命第一です。しかし思い返せば、私は真逆のことをやっていました。落ちる瞬間に岸に頭をぶつけていたかもしれないし、オールと艇の処理に手こずっていれば、もっと長い時間極冷の水の中にいて…ってことになってたかもしれません。夏ならここまで大事にはなってないんですけどね。おかげさまで体調は絶不調ですが、とにかく艇やオールの大きな損傷は免れ、菜々花ちゃんが無事で本当に良かったです。

ちなみにですが、沈した後の数日は、私は消防士や救命士に向いてるのかそうでないのか考えてました笑。「火の中や瓦礫の山とか躊躇なく突っ込んで行って、救助者助けても自分は死んでるようなタイプよなぁ…🤔」って。アホです、これ叱られますね…笑。

再発防止に徹底し、万が一同じことが起きた場合には早急に正しい判断と対処ができるように、今回の件を意味あるものに昇華させます。「慣れ」って怖いものだと痛感したので、部員の皆さんも再度、乗艇準備や航路が雑になっていないか確認してください。

以上です、失礼します。