数か月前、全身麻酔で手術を受けた。
「今から麻酔します」と告げられた瞬間、病室で目が覚めた。
麻酔で意識が遠のく感覚すらなかった。
時計の針だけが数時間経過している。
なんてことはない、手術は無事終了していたのだ。
もし術中に亡くなっていても、死の意識などないまま、無に帰す。
ドラマや映画のような感極まるお迎えなど、そもそも期待してなどいないが。笑
動けば痛みが走り、点滴やチューブで繋がれた自分を認識する。
人工呼吸から肺機能が戻り、身体が痰を吐き出そうとする。
喉も痛い。
この身体は必死に生きようとしている。
だったら、もう少し付き合ってみようか。
ゆるゆると。
髭男は良いねえ。