カルフォルニア大学の研究の中に、「喫煙を減らす方法」についての自己管理プログラムがあります。
大学の学生を対象としたもので、教室の中での喫煙をどうしたら減らせるかを研究したものです。
研究員たちは、事前の措置として、授業中に吸ったたばこの本数を数えさせることにしました。
すると、それだけで喫煙が減ったそうです。特別な措置は一切なしです。
自分で意識して、記録するだけで、行動を変えることができたのです。
レコーディングダイエットもこの類のものですね。
この研究を読んで、息子の問題行動について、自分自身で回数を数えさせることにしました。
当時息子は学校で嫌なことがあると、「死んでやる」といって飛び降りるふりをしたり、画鋲を飲み込もうとしたりする行為がありました。
そのようにならないために環境を設定したりSSTをしたり、その他の代替え行動を教えることはもちろん必要でしたが、なによりも『死のうとする行為』を止めさせたかったので、帰宅してから『学校で死のうとした回数』を毎日カレンダーに書いていくということをしました。
回数が多くても少なくても、特に罰則があるわけではなく、『どれぐらいの頻度でそういう行動がでるのか、お母さんがチェックしたいから教えて』ということで始めました。
すると、その記録を始めた日から、『死のうとする』という行為がピタッと止みました。
インセンティブをつけた方がいいかな…とも思っていましたが、そのようなことをするまでもなく、『死のうとする行為』がそのままなくなりました。
自分の行動に注目すればするほど、問題行動はでなくなったということです。
望ましくない行動を意識て記録するだけで、変化は十分に期待できます。
これは…発達障害児のみならず、誰にでも使える手段ですね。
*****
発達障害の子どものノート「ユニバーサルデザインの連絡帳」
*****