発達障害の子どもは、認知面の凸凹だけでなく、運動面も凸凹であることがあります。
特定の運動が苦手だったり、得意不得意の差が大きい子どももいます。
息子は、走ることは苦手ではないものの、ボディーイメージが苦手で、ダンスなどの模倣はワンテンポずれたり、左右逆になってしまうことも多いです。
特に苦手だったのは「ソフトボール投げ」でした。低学年までは3メートル、とか、驚異的な記録を出していました(笑)
そんな息子、高学年の今、水泳はクロールで50m、平泳ぎ25mほど泳げるようになっています。
ここまでできるようになるには紆余屈折ありましたが、息子が泳げるようになるまでをご紹介したいと思います。
【幼稚園時代】
水泳教室の水慣れコース(10名程度)に参加
指導者には発達障害であることを伝え、指示を明確にということと、なるべく褒めて伸ばしてほしいと伝えました。「できたらハイタッチ」なども積極的に取り組んでくれました。
ですが、いつまでたっても次の級に進むことができません。
同じくらいに始めた友達がどんどん進級して行ってしまうことや、なかなか思った通りに泳げないことが嫌になり、2年後「水泳をやめたい」「違うところで習いたい」と言い辞めることになりました。
ちなみに料金は1か月(月4回、1回1時間)7000円くらいでした。
【小学校1年生 個別指導1】
療育のママ友達から「自閉症の子どもを教えてくれる先生がいる」と聞き、紹介してもらいました。
その先生は、カナータイプの自閉症の子どもの水泳指導を何年もやっているとのことで、息子はカナータイプではないけれど、専門知識があるなら安心かなと思ってお願いしました。
先生はかなり厳しく、遊びなども全く取り入れない指導でした。
習慣化させないためか、おふざけなども一切許しませんでした。
なんとかクロールを10mくらい泳げるようになっていましたが、厳しくされることにフラストレーションを感じた息子は、ある日突然先生に「こんな水泳、やめてやる!!」とプールサイドで吐き捨て、また先生も「もう、あんたなんて見れない!!」と言い返していて、突如辞めることになりました。
ちなみに、料金は1時間4000円でした。
【小学校2年生 個別指導2】
今度はインターネットで探した、発達障害専門の体育教室の先生に教えてもらうことになりました。
先生2人つき、2対1で手厚く見てもらえます。
色々な遊びもしてくれます。ボールやフラフープを使った遊びが、とても楽しそうな息子。
怒られないしいいかな、と思っていたのですが、一向に泳げるようになりません。
遊びが楽しすぎて、いざ水泳の形の指導に入ると、反対方向に逃げて鬼ごっこをするなどのエスケープ行動ばかりしています。先生も優しいので、それを追いかけて楽しむ、というようなレッスンでした。
これはこれで身体を動かせて楽しいかな、とも思ったのですが、1時間10000円という高額な授業料だったため、1年ほどで辞めることにしました。
10mほど泳げていたクロールが、全く泳げない状態に戻っていました。
【小学校4年生 個別指導3】
その後は水泳は諦め、習わせていなかったのですが、小学校4年生の頃に
「ちゃんとやるから水泳もう一度習いたい。泳げるようになりたい」
と息子が言ってきました。
先生は誰にお願いしようか…教室に入れようかな…と悩み、ネットサーフィンをしていたところ、『ジモティー』のサイトで、<水泳教えます>という書き込みを発見しました。
その方と家が近かったことから、発達障害のことや今までのことを話すと、「発達障害は詳しくないけれど、試しにやってみましょう!!」と、教えてくれることになりました。
息子のコンディションを話し合ったり、何をやりたいか息子に事前に確認してくれて、
遊ぶときは遊ぶ、やるときはやる、がとても上手な先生でした。
おかげで現在、息子自身が「水泳は得意!」と言えるほど、成長しています。
料金も安く、1対1で1時間2500円でした。
この話を通じて何が言いたかったかと言うと、
『専門の先生・教室が必ずしもいいとは限らない』ということ。
そして、『本人の気持ちがやりたいことに向いているか』が大切だということ。
これは水泳教室だけじゃなくて、勉強などでもきっとそうなんでしょうね…
やりたいこと、いい先生… これからもいい出会いがありますように☆
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発達障害の子どものノート「ユニバーサルデザインの連絡帳」