この報道記事↓↓を何度も何度も読み返した。
 精神病患者を支える家族という立場で、私も辛酸をなめてきた一人だ。他人事とは思えない。

 http://www.asahi.com/articles/ASGD35DWNGD3UTIL02M.html「妻と娘を守る義務がある」 三男殺害、父への判決

 記事をまとめると、事件の概要は次のようになる。


「2014年6月、父(事件当時64歳)が息子(事件当時28歳)を殺害した。
 息子は高校生のときに精神障害が見つかった。
 父の応援もあって大学を卒業し、社会人になったのだが、次第に病状が悪化し、家族に暴力をふるうようになった。
 さらには、息子は家庭外での暴力行為にも言及するようになった。
 同居する妻や娘への暴行だけでなく、人様への暴力の可能性も心配した父親は、主治医、警察、保健所などに何度も相談に行った。
 だが、父親が望んだ「入院」は実現されなかった。
 病院からは「警察主導による措置入院」を勧められ、警察に行くと「主治医とよく相談を」と言われる。その繰り返し。
 事件当日も、父親は病院に行って相談していた。その後、自宅で息子が暴れ、駆け付けた警官に再度措置入院を頼んだが、そこでもまた断られている。
 警官が帰った夜、父親は、眠っている息子の左胸を刺して殺害した」



 この経緯の中で、何が問題なのか? なぜ事件は防げなかったのか?

 私は二つの問題点を指摘したい。<つづく>