Q 社屋の外壁の色がくすんできたので、塗装工事をすることにしました。全額損金で処理することはでき
Q 社屋の外壁の色がくすんできたので、塗装工事をすることにしました。全額損金で処理することはできますか。
法人税法上、修繕に関して「資本的支出」なのかどうかの問題があります。資本的支出は、固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち、その固定資産の価値を高め、またはその耐久性を増すこととなると認められた部分です。
修繕費は、固定資産の通常の維持管理のため、または毀損した固定資産の原状を回復するために要したと認められた部分です。
キーワードは、「価値を高める」、「耐久性を増す」、「通常の維持管理」、「原状の回復」です。したがって、外壁塗装の場合、原状回復のための塗装であれば、全額損金となります。原状回復のための塗装ということは、建設時と同じ工法で塗装しなければなりません。仮に、建設時は吹き付け工事だったものをサイディングで外壁を張り替えるとなると、全額損金は困難となるでしょう。「価値を高める」、「耐久性を増す」に該当する可能性があるからです。原状回復のための工事かどうかがポイントです。内装、床の張替えも同様に考えます。
ご質問の色がくすんできた場合は、当初の色に戻すわけなので、建設時と同じ工法で塗装すれば原状回復となり、全額損金は可能となります。
以上の判断がつかない場合は、形式基準により判断します。下記のフローチャートを参照してください。
<修繕費等のための支出>
1.20万円未満か 【yes】→修繕費
【no】
↓
2.短い周期の費用か(おおむね3年) 【yes】→修繕費
【no】
↓
3.価値を高めまたはその耐久性を増すか 【yes】→資本的支出
【no】
↓
4.通常の維持管理または原状回復のためか 【yes】→修繕費
【no】
↓
5.60万円未満か(形式基準) 【yes】→修繕費
【no】
↓
6.前期末の取得価額のおおむね10%以下か(形式基準) 【yes】→修繕費
【no】
↓
7.(形式基準の特例)
次のいずれか少ない金額を修繕費としたか、
その残額を資本的支出としたか 【yes】→資本的支出、修繕費
・ 支出額×30%
・ 前期末取得額×10%
(ただし、会社は継続してこの方法の区分経理をおこなわなければならない)
【no】
↓
8.基本的な考え方に基づき実質判断する
↓
資本的支出、修繕費
法人税法上、修繕に関して「資本的支出」なのかどうかの問題があります。資本的支出は、固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち、その固定資産の価値を高め、またはその耐久性を増すこととなると認められた部分です。
修繕費は、固定資産の通常の維持管理のため、または毀損した固定資産の原状を回復するために要したと認められた部分です。
キーワードは、「価値を高める」、「耐久性を増す」、「通常の維持管理」、「原状の回復」です。したがって、外壁塗装の場合、原状回復のための塗装であれば、全額損金となります。原状回復のための塗装ということは、建設時と同じ工法で塗装しなければなりません。仮に、建設時は吹き付け工事だったものをサイディングで外壁を張り替えるとなると、全額損金は困難となるでしょう。「価値を高める」、「耐久性を増す」に該当する可能性があるからです。原状回復のための工事かどうかがポイントです。内装、床の張替えも同様に考えます。
ご質問の色がくすんできた場合は、当初の色に戻すわけなので、建設時と同じ工法で塗装すれば原状回復となり、全額損金は可能となります。
以上の判断がつかない場合は、形式基準により判断します。下記のフローチャートを参照してください。
<修繕費等のための支出>
1.20万円未満か 【yes】→修繕費
【no】
↓
2.短い周期の費用か(おおむね3年) 【yes】→修繕費
【no】
↓
3.価値を高めまたはその耐久性を増すか 【yes】→資本的支出
【no】
↓
4.通常の維持管理または原状回復のためか 【yes】→修繕費
【no】
↓
5.60万円未満か(形式基準) 【yes】→修繕費
【no】
↓
6.前期末の取得価額のおおむね10%以下か(形式基準) 【yes】→修繕費
【no】
↓
7.(形式基準の特例)
次のいずれか少ない金額を修繕費としたか、
その残額を資本的支出としたか 【yes】→資本的支出、修繕費
・ 支出額×30%
・ 前期末取得額×10%
(ただし、会社は継続してこの方法の区分経理をおこなわなければならない)
【no】
↓
8.基本的な考え方に基づき実質判断する
↓
資本的支出、修繕費