随意運動発達検査をご紹介します。

 しかし、その前に、「随意運動」が何かをお伝えした方がいいかもしれません。
 「随意運動」とは、人間が自分の意思によって行う体の動き全般を言います。手指を動かすことから、走ったり泳いだりすることもそうですし、発音・発生も含まれます。

 それに対して「不随意運動」と言うものがあります。
 これは、意思に関係なく起こる体の動き(震えなど)や、反射などです。

 随意運動発達検査は、簡単に言うとどれくらい上手く体を動かせるかを測るものです。
 対象年齢は、2歳0ヶ月~6歳11ヶ月です。
 検査の実施時間は、20~30分です。

 下記の部位ごとに検査を行います。
 1.手指
 2.顔面・口腔
 3.躯幹・上下肢

 動きのパターンを課題として検査対象の幼児に模倣させてます。
 課題ごとに、健常児の90%が達成できる基準があり、それに比べてクリアしているかどうか判断します。
 課題の提示方法と判定方法が映像で用意されていて、それに沿って課題を出し、判定を行います。
 判定は上記3つの領域ごとに行いますので、領域ごとの発達を得意・不得意がわかります。

 検査実施の一例として、
 幼稚園で入園後に気になる園児に対して実施
 →結果を踏まえて園での対応
 →その後更にKIDS乳幼児発達スケールで家庭での様子も含めた検査
 →他の機関の支援が判断がどうかを検討していく
 というものがありました。

 随意運動の発達が順調かどうかは、何らかの障がいの有無のスクリーニングとなります。
 発達が遅れていると判断された場合、その原因が何かは専門的な検査が必要になってきます。
 動きの模倣ができないのは、視知覚の問題なのか、模倣することが理解できていないのか、見えてやることもわかっているけれどうまく手足が動いていないのか・・・。

 言語障がい児、発達障がい児の神経心理学的診断に携わる専門家向きの検査とされています。
 課題の出し方や判定方法の映像は、ビデオかDVDで用意されています。


:Written by Imaoka