BGT（ベンダー・ゲシュタルト・テスト）

　BGT（ベンダー・ゲシュタルト・テスト）をご紹介します。
　正式には、ベンダー・視覚・運動・ゲシュタルト・テスト（Bender Visual Motor Gestalt Test）と言います。
　このテストは、1946年に児童神経精神科医のロレッタ・ベンダーによって最初に開発された心理検査です。
　9個の幾何図形を模写させて、それを一定の基準に従って処理し分析するというもので、実施時間は5分ほどだそうです。
　検査のやり方から描画法検査に分類されますが、模写という作業を行うことから、作業検査法に分類をされることもあります。

　児童用と成人用があります。
　◆児童用記録用紙（コピッツ法）･･･コピッツ法は筋肉的協応の未熟な幼少児童に適する方法。採点は2件法による25アイテム。
　◆成人用記録用紙（パスカル法）･･･図形別得点の他に項目別（回転、くりかえし等）の得点集計が出来る新形式。

　この検査により分かるのは、
　○視覚･運動ゲシュタルト機能の成熟度
　○視覚･運動ゲシュタルト機能の機能的、器質的障害の様相
　○パーソナリティの偏り

　「視覚・運動ゲシュタルト機能」の分かりやすい定義を探したのですが、見つかりませんでした。
　他の、この検査の説明でそこを補います。
　この検査は用途が広く、脳障害・精神疾患・発達障がいのスクリーニングのために実施されます。
　児童に行う場合は、その視覚運動の発達成熟度を測ることができます。
　性格検査として用いられるケースもあります。
　幾何学図形の描写の正確さ、混乱度、描画方法などが査定の基準になります。

　実施時間も短く応用範囲が広いので、よく実施され他の検査結果と合わせて診断に使われます。


：Written by Imaoka